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放流バス連発40匹 1投目でいきなり40センチ弱ヒット 神奈川・芦ノ湖

[ 2021年8月15日 07:31 ]

朝1投目からソウルシャッドでバスを連発させた筆者
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】タイラバの名人で放送作家の川添法臣さんと神奈川・芦ノ湖へ釣行しました。

 朝、桟橋へ行くと川添さんはオカッパリをやっていて、すでに4匹釣ったということでした。芦ノ湖は日の出の1時間前からの釣りが許されています。
 午前5時半、ボートに乗り出港。桟橋周辺から攻めることにしました。ルアーは川添さんが「お薦めはシャッド」だと言うのでジャッカル「ソウルシャッド55SR」を選びました。

 信じられないことが起きました。釣り開始1投目でいきなりヒットしました。びっくりです。その魚は水面に姿を現し、ジャンプ&エラ洗いを見せてくれました。プックリ太った40センチ弱でした。これをリリースし、浅場を見るとバスを発見。バスの向こう側にキャストし、リールを巻いてルアーを先行させ、バスの目の前でピタッと止めました。バスはじっとルアーを見ています。ここで動かすべきか、動かさざるべきかいつも悩みますが、手元で動かしていなくてもボートの動きや水流でラインに力が加わり、動いてしまうのでしょうね。10秒ぐらい止めておいたつもりでしたが、ルアーがフラッと動いた瞬間にパクッ。食いつくのが見えました。これも太ったバスでした。

 昨年6月に20年ぶりにバス釣りを再開して、その道具やバス釣り人口増加による“漁獲圧”、そしてハイテク機材に翻弄(ほんろう)され、なかなか釣れなかったバスが簡単に釣れてしまいました。

 場所を移動し、倒木のある場所に川添さんがポッパーを投げると即ヒット。そしてそのハリ掛かりした魚にバスが4、5匹ワラワラとついてきました。そこへソウルシャッドを投げると私も連続ヒット。まさに入れ掛かりです。昨年は釣れなくて苦労した芦ノ湖ですがなぜこんなに釣れるのでしょうか?

 実は数日前にバスを放流したそうです。養殖のバスですから、なんでも食いつきます。「なんだ養殖バスか」と嘲笑しないでください。コンディションはよくファイトも抜群で、尾ビレの下部にスレがありますが、釣りのためにつくられたいい魚だと思います。産卵を終えた野バスにもスレはあります。あまりにもいい引きをするので、放流バスだと分かっていても、ヒットを楽しんでしまいました。

 その後、野バスを狙ってカバー狙い、深場狙いなどをして大半の時間を費やしましたが、20センチぐらいの小バスでさえヒットはありませんでした。
 そして先ほどの場所に戻るとまた連発。時間をおいて同じバスがまたヒットしているのかとも思いましたが、口に傷はなく、そうでもなさそうで新しい群れが回遊してきたのではないかと思います。野バスを釣ることがやはり理想的ですが、これだけ釣れないと放流魚だろうが釣れてしまう魚(40匹ぐらい釣りました)を連発するとうれしくなってしまうので自問自答したくなります。
 実際に昨年来、芦ノ湖で8回釣りをしました。ブラウンやニジマスは大型も釣れましたが、野バスはゼロです。これだけ釣れたのに自分の経験から出るプライドが放流魚と葛藤しています。

 放流したからそれを釣りに来るという人も多いです。その中で、マナーの悪さやルール違反、そして生命倫理に関わることも気になりました。
 芦ノ湖は水をきれいにするため、他の生物を守るためにプラスチックワームの使用を禁止しているはずですが、いまだ使っている人がいること。SNSなどで調べてみたら知っていてやる人が多いということ。これは完全にルール違反です。

 芦ノ湖は私のバス釣りのルーツです。今回は放流バスではしゃいでしまいましたが、そのうち野バスが釣れるように再び修業したいと思っています。(東京海洋大学客員教授)

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