マダコの軟らか煮 入れ歯でも?簡単にかみ切れる

[ 2021年7月31日 07:34 ]

柔らか姿煮
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 【一釣一品食べま専科】マダコの軟らか煮を食す。600~800グラムクラスの足2、3本もあればともくろんだ。食の魔力に誘われ南六郷・ミナミへと急いだ。(スポニチAPC 町田 孟)

 タコは知恵者として知られているよね。

 でもね、悲しい運命も背負ってるんだ。子孫繁栄の営みは一生に一度。オス、メス共にね。オスは激しいバトルの末、交接権を得ても、ご用が済めばそのまま果てる。どこかのドンファンに聞かせたいやね。メスは卵を産むと飲まず食わずで番を。ふ化を見届け力尽きる。いちずなんだね。

 【釣戦】とらぬタヌキの…とはよく言ったもんだ。渋いのなんの。東京湾を転々とする安達任伯船長の声は湿りがち。「どうしちゃったんだろ。どこも水色が良くないもん。雨水が随分流れ込んでるのかな」。梅雨明け直前の海。しかも今年は結構な雨量だったしね。8本足を狙ったのに手も足も出ないだるま状態さ。

 「先のことは分かんないけどさあ、もっとギラギラしてくれば何とかなるかも」。照りダコってことね。

 テンヤと餌木の両刀でやっとだるまさんは開眼。ふと船中を見回すと10人中餌木派が6人も。一昨年あたりから急激に増えている新興勢力。「広く探れてオモリも軽いし楽」。タコ釣りの様相が大きく変わろうとしている。

 【クッキング】軟らか煮なんだけれど、小さいので2匹を丸のまんまにしたわけ。ぬめり取りはヌカで。塩もいいけれど、よーく洗わないとしょっぱさが残る。通常なら足を大根やスリコギ、適当な大きさの空ビンでたたく。筋肉をほぐして軟らくするんだ。今回は大きさからして荒療治せず軽めにした。目玉の部分はそぎ取る。

 煮汁は水と酒100ミリリットル、大根のしぼり汁20ミリリットルで20~30分煮る。さらに砂糖を足して10分。仕上げにしょうゆを加えて10分弱。軟らか度は竹串を刺して測るといい。小豆と一緒に煮ると色づきが華やかになる。だから桜煮ともいう。

 付け合わせをサトイモ、カボチャにすれば、芋・タコ・かぼちゃのそろいぶみ。手元には長期熟成・森伊蔵のロック。

 家人いわく。「わっタコがこんな簡単にかみ切れる」。入れ歯でも?調子に乗って誤嚥(ごえん)しなさんなよ。

 ○…船尾に陣取ったトリオ・ザ・餌木。関山明良さん(61=釣り歴25年)、佐々木登さん(53=同6年)、宍戸直樹さん(48=同30年)共に川崎在住で同じ職場の公務員。休みを調整して“いい思いを”とやってきたが…。関山さんは何とかオデコを免れたものの「餌木を2つもロストしちゃいました」。他の2人も同様で納得いかない顔つきだった。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、南六郷・ミナミ=(電)03(3738)2639。出船時間は要確認。乗合料金9500円。

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