誘う門にはフグ来る 「底荒れ」で“待ち”通用せず

[ 2021年3月24日 07:02 ]

“横綱相撲”の松野さんに40センチ級
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 茨城県鹿嶋沖でショウサイフグが釣れだした。アオヤギ餌のカットウ釣りでトップで50匹超の日も。豊丸に乗り込んだ。ところが結果は荒れる“春場所”で…。(笠原 然朗)

 押し相撲は一度、波に乗ると強い。あれよあれよという間に白星を積み重ね、気がつけば好成績。先場所、優勝の大栄翔がそうだ。だが逆もある。今場所は初日からまさかの4連敗。表情に出さないまでもさぞや焦ったことだろう。気持ちは分かる。
 
 鹿嶋沖の水深30メートル。底ダチをとってそのまま静止して当たりを待つ戦法も「底荒れ」のせいか魚信はない。前回のフグ釣りは昨年10月の大洗沖。「小さな当たりを取り掛ける」イメージがここの“土俵”では通用しない。
 
隣席で釣っていた八王子市の上條稔さん(55=石材業)に40センチ近い大型。「銭洲でカンパチを狙うこともある」という大物ハンターぶりはフグ釣りでも健在だ。
 
 宮代町の清水勝則さん(56)にも特大サイズ。米農家で「こしひかりと自家用の野菜を作っています」。“水陸両用”の釣り人である。
 
 お造りにして、鍋でも…と目標は30匹なのに“白星”は遠い。
 
 餌も取られないから群れが散っているのか、食い気がないのか。
 
当たりがないなら、当たりを出せ…とばかりに餌を多めにつけ魚にアピール。約20メートル遠投して、叩いて誘って掛けていたのは右舷大ドモの新宿区・松野雅一さん(70=自営業)だった。竿頭となる16匹のほか特大のカサゴとウマヅラ、マダコも追加した。

 相手に合わせて技を繰り出す“横綱相撲”はフグ釣り歴20年の経験から。さらに「1週間に1、2回は豊丸で釣っています」と“稽古”のたまものでもある。

 出頭豊一船長は「底荒れがとれれば釣果は上向いてきます」と話す。

 相撲の基本が「押し」なら釣りの基本は…「反省」と「研究」。来場所目指して、「不惜身命(ふしゃくしんみょう)」努めます。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、鹿嶋・豊丸=(電)0299(69)3319。集合は午前5時。乗合料金1万1000円(餌のアオヤギ1パック、氷付き)。下船後にお土産も。

 ◯…左舷大ドモで竿を出していたのは茨城町の細谷幸男さん(60)。「週2回、年間100回は豊丸に…」という大常連だ。漬け込み材料の「ヤンニョム」にこだわった手作りキムチ製造「丁烹喜多蜂(ちょうほうきたはち)」の経営者。「釣りは唯一の道楽」と話す名人だが、この日のフグには苦戦していた。

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