「変則」ファイトで本命アマダイ さすが元チャンピオン 手巻きリール2本竿の荒技

[ 2021年1月18日 14:50 ]

<大助が釣る!>自身が釣り上げたアマダイを前に歓喜の表情を見せる内藤大助(撮影・河野 光希)
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 【大助が釣る!】ボクシングWBC世界フライ級の元チャンピオン、内藤大助があらゆる魚に挑む「大助が釣る!」。リングは昨年12月の平塚・庄三郎丸だった。仕立船に便乗し、イナダ五目とアマダイを狙った。

 「イナダと真っ向勝負をお願いします」とスポニチの編集者から。「動画で絵になるのでリールは手巻きで」。世界奪取のため野木丈司トレーナーの地獄の特訓にも耐えた僕だ。もちろんOKさ。

 でも肝心の魚がいない。船に同乗した16人中、第1号でクサフグを釣り、気を吐いた。

 「釣れないから…」と1時間ほどでアマダイに転向だ。

 片天2本バリに餌のオキアミを付けて投入。オモリは80号。リールからどんどん糸が出ていく。まだ底に着かないの?ポイントの瀬の海の水深は100メートル。「聞いてないよー!」と言わないのが大人の対応だ。

 コツリと当たり。これでもかと巻き上げて姿を見せたのはアカボラだった。

 餌のオキアミが残っているのか不安になるが、手巻きは…電動リールがうらやましいぞ。

 そんな時、またコツリと小さな当たり。合わせて巻くと確かな手応え。そして海中にゆらりと姿を見せたのはピンク色。小さなアマダイだ。小さくても本命。ボクシングだって相手が誰でも勝てば1勝。勝ちに変わりはない。ここで僕の闘争心に火が付いた。

 誰かが言った。「ボクシングは麻薬のように中毒性がある」と。麻薬をやったことはないけれど僕にはよく分かる。だから引退したボクサーが何年かたってから現役復帰をしたりする。釣りも同じだ。

 席間に余裕があり、隣が釣りをやめたので2本竿で狙う。楽しまないと。巻き上げる労力は2倍だが、チャンスも2倍。「内藤さん、当たってますよ」と言われ合わせると、これまでにない引きだ。「アマダイ君、今度こそ」。予想にたがわずタモに収まったのは29センチの本命だった。

 やったー!これだから釣りはやめられないよ。

 ●同釣記 内藤さんが世界を奪取できたのは名トレーナーの野木丈司さんと出会ったから。「ボクシングはスタミナ」の信念の下、連続「ミット打ち」120分間などそれは過酷を極めた。最初こそ手巻きリールにうんざり気味の元チャンプだったが、釣れ始めるとスイッチが入ったのか、なんと2本竿を操る荒技。ボクシングは「変則的」とも言われたファイトスタイルが信条。釣りも変則的なのは何とも内藤さんらしい。良い子の皆さんはマネしないように。(笠原然朗)

 ◆内藤 大助(ないとう・だいすけ)1974年(昭49)8月30日生まれ、北海道豊浦町出身の46歳。07年、WBC世界フライ級王座獲得。戦績は42戦36勝(23KO)3敗3分け。11年に引退後はタレントとして活躍中。

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