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引きが強い!!3キロ級“寒ビラメ” ハリス切れの格闘で値千金大物ゲット

[ 2020年12月26日 14:28 ]

10分間で大判ヒラメを2匹上げた坂口さん
Photo By スポニチ

 【名人への道 決め手はコレ!】竿納め&初釣りのシーズン。冬将軍が幅を利かせる厳寒期だが、是非とも狙いたいのが“寒ビラメ”だ。好物のイワシの群れを追って回遊中で、大判が期待できる時。引きの強さは半端なく、脂が乗った身厚の食味も格別で値千金。まさに狙い時だ。(スポニチAPC・林悠二)

 ◎鹿嶋・豊丸

 12月から全面解禁中の茨城県内のヒラメ。翌年3月末までが漁期だ。他地域よりも遅く幕開けした分、魚影が濃く期待もできる。

 筆者は昨年この沖で7キロ(82センチ)の大型をゲット。おまけに6・5キロの大ヒラマサも掛けた。もう一度あの夢を見ようとトライした。

 「最初は浅場で数。後半は大型を狙います」。鹿嶋北沖にかじを切るのは、出頭洋幸船長。航程約30分。

 「24メートルです」――辺りがまだ薄暗い早朝のゴールデンタイム。季節風の時期はスカンパー(船尾の三角帆)を立てず、船を風と潮任せに狙う「流し釣り」が主流。9人が一斉にマイワシ餌を送り出す。早いうちにサクッと上げたいと思っていると早速、当たりが…。

 第1号は本命40センチ級。次いで50センチ級イナダ。3匹目の強い引きはサメながら出足は順調。周りもポツポツと竿が立つ。だが、ヒラメは型が悪い。それでも全員が数匹ずつ型を見たのを確認した船長、次に向かったのが8~10メートルの浅場。なぎさの白波が見える岸寄りだ。

 右舷の左隣で狙う2人の竿がほぼ同時に大きな弧を描いた。横浜市から訪れた4人グループで、共に3キロ級の良型にご満悦。初の大物に戸惑い気味なのは黒木正之さん(67=建築業)。今季2回目だと話す高木富雄さん(76)はこの後、水面で暴れられて同級をハリス切れ。

 左舷トモでは越谷市の坂口澄生さん(55=会社役員)が10分間に大判2連発。

 「前回は6匹。型は今回の方がグッと良いです」と相好を崩した。

 全体で3~3・5キロの大判は7匹、ハリス切れも。トップは6匹、大判を両手に花の坂口さんは4匹上げた。

 メークドラマを夢見た筆者は大型に肩透かしされ、ダメダメ釣果。リベンジを考えている。

◆短ハリスに軍配

 ◎決め手1 この日に使った長ハリスが敗因か?大物を手にした全員が宿の市販仕掛けを使っていた。ハリス6号70センチ、捨て糸40センチ。流し釣りの場合、根掛かりが少ないエリアでは長めが有利で、昨年の7キロは1・2メートルでゲット。そのため“長”を通したのだが、当たりも少なく失敗に…。当日は潮がさほど効かず短いハリスに軍配。状況次第で長短使い分ける。ハリスと捨て糸の長さの重要性を改めて実感した。

 ◎決め手2 大判を上げた人たちは、オモリを常に海底から10センチほど離して当たりを待つスタイル。合わせのタイミングは当たりが出てもじっと我慢。竿が絞り込まれてから合わせていた。

 ▼出頭洋幸船長 本番はこれからです。イワシの群れが大回遊すると大判の荒食いも。1月にはヤリイカ船も出ますが、ヒラメも並行して狙います。

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