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あぁニジマス…テンカラ授かれず 雨の影響“ササ濁り”で大苦戦

[ 2020年12月3日 13:54 ]

「五竜の滝」を間近に眺めながらの釣りが楽しめる
Photo By スポニチ

 【ガイド】11月1日からオープンしている静岡県裾野市の「黄瀬川冬季キャッチ&リリース釣り場」へ出掛けた。ニジマスを対象に釣法はフライ、ルアー、テンカラ釣りのみ。環境も良くスリリングな釣りが楽しめる。(山口 渓水)

 御殿場市在住で古くからの釣友、平野利政さん(61=公務員)と釣行した。

 彼はアユの友釣り歴37年のベテランで、数多くのトーナメントで活躍している。渓流釣り歴も46年と長く、関東、東海地区の渓流釣り場で楽しんでいる渓流マニアでもある。

 自宅から釣り場も近いとあって平野さんに釣り場を案内してもらった。この釣り場の釣法はフライ、テンカラ、ルアー(シングルフックバーブレス限定)釣りのみで、キャッチ&リリースが義務づけられている。

 裾野市中央公園に車を止め、釣り場に立った。釣り場は淵あり、瀬あり、トロありとバラエティーに富んでいる。下限は黄瀬川富沢エン堤、中を挟んで大畑橋、上限は五竜の滝まで約700メートル。この滝は新田次郎の小説「蒼氷」の舞台でもあり、歌人・若山牧水の短歌でもうたわれている。

 釣行した日は前日からの雨で流れは“ササ濁り”。毛バリには不利な条件だった。早朝から入川しているフライ、ルアーの釣り人に釣果を尋ねると、型を見たのは全体の約1割。そんな情報にめげずに私たち2人ともテンカラ釣りで中間地点の大畑橋上下を細かく狙う。テンカラ毛バリは、私の場合、ハックルにキジの剣羽根、ボディーはクリーム胴で玄武岩底の黒い水底でも視認しやすいものを選んだ。平野氏も同じような毛バリをチョイスした。水温が上昇し始める午前10時から午後2時まで濁りの薄い浅瀬や淵尻、トロ瀬の尻のポイントなどをじっくり狙ったが、ササ濁り状態が続き、毛バリに反応するニジマスには出合えることはなかった。

 釣行2日目は後日の釣行を期して釣り場のリサーチ。前日と異なり水色は澄み。水位も平水である。あちこちでライズするニジマスを数多く確認できた。支流・佐野川の合流点付近で盛んにライズするニジマスを狙っているルアーマンと出会った。裾野市在住の中村健児さん(42=公務員)だ。柔らかいフォームでルアーを操り、ニジマスを狙っている。オープンからこの釣り場でルアー釣りを楽しんでいるそうで、11月の初めには五竜の滝下で60センチ超のニジマスをキャッチしたとか。「大きなニジマスにまた出合いたい」と明るい表情で語ってくれた。
 狩野川漁協では今月初旬にも追加放流を計画している。次回は大きなニジマスとテンカラ釣りで対峙(たいじ)したい。

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