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神級のおいしさ60センチマイト&40センチゴッド 黒保根渓流フィッシング

[ 2020年9月28日 07:03 ]

61センチのマイトサーモンを釣り上げた滝本和俊さん                          
Photo By スポニチ

 【ガイド】多くの渓流釣り場が禁漁となり、ルアー&フライマンのフィールドは管理釣り場へ。群馬県桐生市にある黒保根渓流フィッシングなら、大物に出合える確率も高い。食欲の秋。釣り以外にも楽しみたいじゃん。(久世 明子)

 ここ数年、ご当地マス・サーモンがブームなのだそう。ニジサクラ、絹姫、ギンヒカリ…など美味魚が観光客らの舌を満足させているが、黒保根には“ゴッド”がいる。「これ以上のネーミングはないでしょ。上は天国かな?ハハハ」と名付け親の新井裕貴当主は豪快に笑った。

 ゴッドサーモンは2倍体のニジマスの稚魚を自家養殖したもの。「神級のおいしさ」(新井さん)で、常連客も「うまい」と口をそろえる逸品。マイトサーモンと並ぶ黒保根ツートップのサーモンなのだ。

 ひと味体験してみたいルアー派の記者だが、実は管理釣り場とはあまり相性が良くない。そこでロッドを新調し、バリバスのトラウトエリア用ライン「スーパーエステル」2・3ポンド、ルアーは赤金スプーン2・5~3グラムを準備。これで釣れなかったら悪いのは腕でしょ。

 放流直後には、20~25センチのサクラマスが連続ヒットと幸先良し。だが、1時間もすると魚がスレてきてヒット数は落ちる。次々ロッドを曲げるフライマンを横目に、辛抱が続く。底部分の泥を巻き上げるようにスプーンを動かすと、魚が追ってくることに気がついた。人影に気づきリターン。それならば、魚たちに見つかる前に釣ってしまえばいい!

 少人数特権をフル活用して、横方向へロングキャスト。3巻き目に「カツン」ときて合わせると、40センチのゴッドをゲット。全ての狙いが当たりドヤ顔が止まらない。はい記念写真。と目を離した瞬間、魚はネットからピュー。“オー・マイ・ゴッド”だ。

 隣では群馬県みどり市の滝本和俊さん(54=会社員)がフライで60センチ級のマイト2匹をゲット。「ゴッドに限らずマイトも味はいい。ゴーヤーチャンプルーにマイトを加えると苦味がマイルドになるよ」と教えてくれた。

 食リポは次回にお預けとなったが、自信を胸に秋風に再訪を誓った。



 黒保根では10月3~6日に「21周年お客様感謝デー」を開催する。これまでの5年ごとの実施を崩しても、新井さんには感謝したい人たちがいるからだ。

 昨年は相次いで悲劇に見舞われた。昨年2月、共同経営者で当主の飯塚順夫さん(享年73)が急死。その4カ月後の6月、今度は豪雨により発生した鉄砲水で施設のほとんどが壊滅、手塩にかけて育てた養殖魚を一瞬で失った。「頭が真っ白になった」。新井さんを心配した常連客たちが、翌日からボランティアで復旧工事を手伝ってくれた。約50日で奇跡の復活を果たした。

 今年は追い打ちを掛けるようにコロナ禍に見舞われ、客足が大幅に減少している。経営状態は厳しいが、新井さんは「自称・感染対策が日本一厳しい管理釣り場。安心して楽しんでもらいたい」と力を込めていた。

 ○…「感謝デー」では焼きそば(3、4日)カレーライス(5、6日)などが無料サービスとなるほか、「那須御養卵極」1パックをプレゼントする。新井さんは「もちろん大物も放流します」。

 ▼釣況 上信越地区東日本釣宿連合会所属、黒保根渓流フィッシング(群馬県桐生市)=(電)0277(96)2099。営業時間は午前7時~午後4時。1日券は5500円、女性・中学生は4700円。人数制限あり。水曜日定休。10月から午後券再開予定(公式サイトで要確認)。

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