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オキアミ、コーン、サナギ 〝三種の神器〟でチヌ連発~和歌山県由良町・中長渡船~

[ 2020年9月16日 05:30 ]

42センチのチヌを手にご機嫌の岡林さん
Photo By 提供写真

 朝夕が涼しくなると、いかだのチヌ釣りが面白くなってくる。9月に入って40センチオーバーが連発していて、数釣りにも定評ある和歌山県衣奈町の中長渡船へ出掛けた。エサ取りに苦戦しながらも36センチを筆頭に30センチオーバーを4匹。他のいかだでも45センチや42センチの大型をヒットさせた釣り人がいて、秋の盛期に向けて素晴らしいスタートとなった。(スポニチAPC・松尾 幸浩)

 11日午前5時過ぎに衣奈漁港から出船。いかだは沖にある黒島との波静かな湾内に数多く設置されているので、船酔いが心配な方にも安心。トイレもあり、雨よけシートの貸し出しもあるので本当に重宝する好釣り場だ。

 中野和憲船長の勧めで港に近いマリーナのいかだに渡してもらった。早朝はまだ雨模様。まずは渡船常備のヌカにダイワの紀州ダンゴ名人ブレンドを交ぜる。水深が約18メートルと深いので、水分をやや多めにして固めに練った。

 サシエはオキアミとコーンを用意。ここは潮が速いと聞いていたが、この日は小潮でほとんど止まっているのでタックルを準備する前にダンゴを数回底まき。なるべく早くチヌの活性を上げるべく、ポイントを作った。

 雨も上がったので、まずはチヌバリ4号にオキアミを刺して落としてみたが、一瞬で素バリにされてしまう。以降も毎回アタリはあるのだがフグにベラ、カワハギなどエサ取りが多いようだ。エサをコーンに変えて探ってみる。するとすぐにコンコン、グィーッと力強いアタリが出た。

 これは本命だろうとバシッと大きく合わすと乗った。グーンと重量感があり、カンカンと頭を振る感触でチヌと確信。上がって来たのはシルバーメタリックに輝く36センチでまずまずのサイズだ。すぐに35センチも揚がって「好調な滑り出し」と思ったが、ここからボラが寄って四苦八苦。底にはチヌが居るが、ダンゴが途中で割られてしまってエサが落ちない。

 隣のいかだに陣取った堺市の岡林さんは好調なようで、何度もサオが大きく曲がっている。後で聞くと、エサ取りが少なく、オキアミで連発など釣りやすかったそう。場所によってエサ取りの数が違うのは運もあるので仕方ない。その後に42センチの良型もヒットして、ニコニコだった。

 岡林さんを上回る釣果だったのが漁港の南側、水谷のいかだを選んだ広島県福山市の山口さん。船長が「毎回、好釣果でいかだ釣りがうまい人ですよ」と言うように、45センチの大型を筆頭に良型を5匹。しかもヘダイにアイゴ、カワハギとお土産もたっぷりで、うらやましい。ここは猛烈なエサ取りがあるのでエサはサナギを使ったそう。衣奈のいかだで釣る場合のエサは、オキアミ・コーン・サナギを〝三種の神器〟として必ず用意した方がよいようだ。

 私も何とか良型を追加したいと、いかだの反対側へ移動。粘り強く探っていると待望のアタリがあり、33センチと30センチを追加した。小型だがアイゴとマダイも釣れて午後3時に納竿。3人でキビレチヌも入れて良型12匹となかなかの釣果。いかだ釣りは久しぶりだったが、面白くてとりこになりそうだ。

 ◇中長渡船 和歌山県日高郡由良町衣奈787。大阪からなら阪和自動車道・広川ICで降り、そこから広川マリントンネル、県道23、24号を使い約15分。いかだ釣り、磯釣りとも大人4000円、高校生3500円、中学生2500円、小学生2000円。問い合わせは電話0738(66)0657。


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