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伝統テンヤでも3キロ!! 革命 餌木ダコ2・1キロ

[ 2020年7月12日 07:13 ]

テンヤに来たぜ3キロ
Photo By スポニチ

 【実釣見分】タコ釣り革命が始まっている。餌木ダコだ。アオリイカやスミイカなどの餌木とほぼ同じ。カンナの部分がタコ専用になったニューカマー。伝統のテンヤとどう違うのか。南六郷・ミナミで見分した。(スポニチAPC・ 町田 孟)

 船べりにはズラリ竿柱。かつての風景と違う。乗客13人のうち8人が餌木派だ。軽く投げて広範囲に探れる。竿先で乗りが分かる。アピール度が高い。根掛かりが外れやすい。いいことだらけみたいだ。一説によると瀬戸内海発祥で数年前から全国に急速波及中。

 さて、テンヤ歴40年の守旧派はまずはツ抜けを狙う。その後餌木に代えようと前夜決めた。ところが明け方にグラグラッ。外房で震度5弱。我が家でも2を記録した。彼らはどこかへ隠れてしまうのでは…。不安がよぎる。追い打ちをかけるように雨だ。特に出船間際には土砂降り状態。自然を恨んだ。気休めは「釣れなければ地震のせいにすればいいや」しかない。

 【テンヤ】ところが悪い予感は大師沖で吹き飛んだ。第1投の数秒後に500グラム級を召し取るのだ。釣りは気分で大きく違う。15~20回速いテンポで小突いた後、軽くテンヤを持ち上げて聞く、の繰り返し。「ここは手の方がいいです」。安達祥一船長のささやきにこちらもさらに乗る。

 小ぶりを交えて、あと1匹で交代となった瞬間、ズシリ!渋糸のきしみが違う。「腕を伸ばして上げなよー」。任伯大船長の声が飛ぶ。興奮のあまり一気に引き抜く。3キロジャスト。

 【餌木】木更津沖に移動。ここからは初体験、乙女のような心持ちだ。「オモリは30、40号使う人もいるけど25号くらいにした方が根掛かりから逃げられる率が高いよ」。安達任伯船長に従い軽め勝負。ベイトリールに道糸PE3号。

 いきなりベビーサイズが来た。乗りというか、なんか変だな、で合わせたら、掛かっちゃった。感覚をつかめないまま小刻みに小突き5、6秒待ってまた小突く。時間ばかりが過ぎる。

 そこで船の揺れに合わせるくらいのスローテンポに変えてみた。するとクッ。ほんの半呼吸待って合わせる。手応え十分だ。強引にリールを巻く。「餌木の場合、大きいのはバレやすい」。もう少しで祥一船長の言葉通りになるところ。サッとタモ出ししてくれた餌木派のお隣さんに感謝の2・1キロだ。

 【総評】テンヤの乗りはグニャ~、モゾ~。慣れ親しんでいたせいか10匹確保の2バラシ。餌木は2匹の2バラシ。いずれも100円の投げ売りオレンジにきた。持参した竿はビシアジ用の先調子だった。もう少し穂先が柔らかければクッという“触り”をキャッチできたかもしれない。ロストはテンヤ1、餌木0だった。

 ○…新感覚“ブツ”をお試しあれ。小ぶり1匹を1分ほどゆでる。冷めたら鼻歌を歌いながら適当に切り分ける。長ネギをみじん、ミョウガを小口にしてタコとともに小鉢に。味付けの主役はユズコショウ。小さじ2杯ほどを薄口しょうゆで溶いて振り掛けてあえる。好みでゴマ油を足してもいい。イケる!

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、南六郷・ミナミ=(電)03(3738)2639。出船時間は潮具合で時間差あり。電話で確認を。乗合料金1万円。

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