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開始5分でガツン タチウオ天国

[ 2020年7月1日 12:12 ]

船中1号を上げた望月さん。初タチに大喜び
Photo By スポニチ

 【ココが一番!】周年楽しめるようになって間もないタチウオ。例年は型より数で人気の“夏タチ”の盛り。ところが今、釣れているのは中~大型が多く小型は交じる程度。時折、F6(指の本数=幅)のドラゴンも掛かり、強い引きを展開中だ。(スポニチAPC 林 悠二)

 ▼八景・鴨下丸

 本来なら夏→冬がタチウオの釣期。それが、今季は冬場からぶっ通しで釣れている。高性能のソナーなどを駆使、群れの足取りを探り出したのだ。

 この朝の観音崎沖一帯は船、船、船…。ファンを乗せた船で銀座状態。

 「今季は反応が特に濃い。群れも各所に出ますよ」とは高山将彦船長。

 「タナは75~55メートル」――幅広い遊泳層を指示する船内アナウンス。それから5分後に早速、左舷の女性4人組から大歓声が上がる。手にするのは1メートル級の大物。船中1号は、豊島区の望月香奈さん(31=会社員)。職場の先輩に誘われ、いの一番に“初タチ”をキャッチしたのだ。「根掛かりみたいでした。重かった」とニッコリ。

 これを契機に船上が活気付く。早速狙うと指示ダナ上限、55メートルで“ズン!”

 1匹目は80センチ級の中型だが、次いで1メートル超級が2連発し、4匹目は水面バラシ。

 中盤以降はタチウオの鋭い歯が当たってか、高切れ3回。仕掛けロストは痛かった。それでも掛かる魚は大型が目立ち、悔しさも和らぐ。

 潮通しは速いが操船でカバー、実に釣りやすい。竿先でメリハリを付けながら小刻みに誘い上げる。誘い幅はハンドル半回転。1度止めて再び巻く――この繰り返しで遊泳層を探り、当たりを呼び出すのだ。

 右隣で強い引きを楽しんでいたのは、藤沢市の稲尾史郎さん(56=会社員)。

 「食いが浅く手ごわいな」と言いながらも2本バリ仕掛けで、F4・5を交え順調だ。タチウオを含めアマダイ、アカムツ…日本酒に合うおいしい魚を追っているとか。

 この日はルアーのトップが27匹。餌釣りは平均10匹前後だが、型の良さにどの顔も満足げだった。

 ◯…この日、超スローで巻き上げるデッドスローも試みた。いつもなら、この遅い巻き上げにだまされてよく掛かって来たが、どうも渋い。日によって誘いのスピードや幅が変わる魚だ。竿尻を小脇に挟み、少し速めの誘い巻きが当たった。船首ではルアー狙いが2人。いっときも休まず、幅広く探る釣法が功を奏し数を伸ばしていた。

 ◯…餌釣りの最大は1・1キロ、110センチ。女性客のコーチをしつつ立て続けに1メートル超級を上げたのは、座間市の嘉山昌土(まさと)さん(45=自営業)。「ヤル気のある魚ほどタナが高い。大物を3匹バラしたけど、どれも上のタナにいましたね」。嘉山さんのお薦めは「ユッケ」。3枚におろした皮付きの身を細切り。ベースはゴマ油と麺つゆ。中央に卵の黄身を乗せれば出来上がり。 

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、八景・鴨下丸=(電)045(781)8410。乗合は午前7時20分出船。料金は8500円。女性、中学生以下は4500円。7月1日からマダコ乗合は解禁する八景沖へも出船。 

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