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〝麦わらイサギ〟好調な滑り出し~和歌山・岬旅館~

[ 2020年6月3日 05:30 ]

美味しそうなイサギを手に微笑む和歌山市の松本久仁彦さん
Photo By 提供写真

 毎年、初夏の和歌山県沖では麦の収穫期に旬を迎えることから〝麦わらイサギ〟と呼ばれる釣りの好機を迎える。比較的容易にたくさん釣れることもあって多くのファンに愛されている。新型コロナ禍による他府県からの受け入れ自粛が完全になくなるのを心待ちにしている人も多いはず。先を見据え、今後の釣行スケジュール作りのために釣り船「岬丸」を運営する日高町の「岬旅館」に海の現況を聞いてみた。(スポニチAPC・矢野 貴雄)

 国内での感染状況はひとまず落ち着き、次のフェーズへ社会が動き出している。地域差はあるものの、ようやく全国的に外出自粛要請が緩和され、関西のメッカ、和歌山でも釣りに関して全面解禁の期待が高まる。政府は県境をまたぐ移動自粛を19日に全面解除する方針。もうしばらくしたら、他の府県からの釣り客も戻ってこられそうだ。

 岬丸によると、今年は水温上昇が遅れており、漁師の漁獲も時期が遅れ気味だという。そのおかげで、イサギ釣りはこれからの時期が楽しみになる。船頭による試し釣りなどによると滑り出しは好調だという。

 釣況に期待でき、誰でも大物釣りを楽しめるこの釣りを今後、どんどん楽しむために、まずはタックルの準備をしっかりとやっておきたいところだ。

 道具は、ロッドが2メートル前後でオモリ負荷50~80号ぐらいの船竿。そして3号のPEラインを十分に巻ける電動リール、半月天秤に120号の鉄仮面カゴ、そして幹、ハリスともに3号でハリサイズ6号で3本ばりのサビキ仕掛け。あとは、たくさん釣れた獲物をしっかり収納できる大きめクーラーボックスも用意しておきたい。

 そして、釣り方についてのイメージトレーニングも十分にしておこう。具体的には、まず指示ダナの少し下まで仕掛けを沈め、ひと呼吸おいてロットをあおってカゴからエサを振り出す。続いてリールのハンドルを1回転分ぐらい巻き上げる感じで仕掛けを持ち上げ、カゴから出たエサの中にハリをなじませてアタリを待つ。

 少し待ってアタリがなければ、電動リールを操作してゆっくりとしたスピードで仕掛けを巻き上げる〝巻き誘い〟を行う。巻き誘いを5~7メートルぐらい続けてアタリが来なければ、仕掛けを回収して、カゴにエサを詰め直して再投入するのだ。

 さらに大漁を目指すなら重要な要素として、素早い手返しという要素が非常に重要となる。なので、掛かった魚を取り込んだところで素早くハリを外し、すぐにカゴにエサを詰め仕掛けを投入。取り込んだ魚を片付けて次の誘いに入るのがコツだ。この動作もスムーズに素早くできるように、一連の動作をしっかりイメージしておき、沖でまごつかないようにしよう。

 ここまでできれば、あとは船宿に電話して予約を取り、旬のイサギ釣りを楽しむだけ。ただ、外出自粛が解けたとはいえ、新型コロナウイルスが完全に消えたわけではない。マスク着用し、各自で適切な距離を保ち、手洗い、うがいなどを万全にするなどの注意を払い、魚釣りを楽しんでいただきたいと願う。

 ◇問い合わせは岬丸=和歌山県日高郡日高町比井673、電話0738(64)2975。「岬旅館」も営業しており、宿泊プランも用意。食事のみも可。

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