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お宝トラフグGETはお預け… 代役はショウサイ8匹&サバフグ1匹

[ 2020年3月24日 07:18 ]

本命じゃないけれど本日1号                               
Photo By スポニチ

 【根ほり葉ほり おじゃま虫ま~す】一獲千金、お宝狙い。東京湾ではここ5年ほどトラフグが出没、人気を集めている。アカムツ以前から名の通った超高級魚だ。フグには定評のある浦安・吉久へ様子見におじゃま虫ました。(スポニチAPC・町田 孟)

 海のトラさんは庶民的ではない。養殖ものが出回っているとはいえ、天然がうたい文句の小じゃれた料理屋ならン万円。東京湾産は放流の成果だ。厳密にいえば準天然かもしれない。が、なんせ釣りフグ。腕まくりしてギャンブルに出たくなる。

 左舷大ドモに座った瀬尾博明さん(49=会社員)も、1発を!の一人だ。「ショウサイ、アカメは経験済みですがトラは初めて。1匹でいいから」。船のキャリアは20年。「魚大好き。釣るのも、食べるのも、見るのも」。自宅では「メダカ60匹、大陸バラタナゴ、ドジョウ4匹」を飼育中。凝り性というか、のめり込むタイプなのだろう。西宮市出身。6年前転勤で東京に。たまたま住んだのが船宿に便利な船橋市なのも因縁めいている。釣果もインスタにアップ。「大阪時代世話になった方から“いいね”が入ったりしてうれしいです」。

 関西と関東の違いに当初は戸惑った。「向こうではフグはめったにやりませんから。タチウオはもっぱらテンヤですし。サイマキを使ったマゴチも、夜アナゴも初めてした」。好きこそものの上手。郷に入れば…だ。大島にも遠征して東の南国も堪能した。年に1度は会社の後輩と沖縄遠征をする。「ミーバイ、たまりませんねえ。何をしてもおいしい」。他に趣味はない。ゴルフも「10年前にやめました」。2週間に1度の釣行は「命の洗濯です」。

 期待を乗せ1時間半も走ったポイントはあいにく大ウネリの真っただ中。前日のシケの影響だ。狙いをショウサイに変えて時間待ち。肩透かしにもめげず瀬尾さん気合を入れ直す。と、いきなりのヒットだ。「朝のゴールデンタイムですよ」。瞬く間にオケには6匹。

 やっとポイントに戻ったのはお昼前。大沢正幸船長の「指示するタナの間を10秒ごとにシャクリを入れながら探って。ショウサイよりは分かりやすいですから」。正味2時間の勝負、本命は姿を現さなかった。ショウサイ2匹とサバフグ1匹を追加したのみ。

 あまり魚に興味のない夫人に「ナベの用意を」と言い残してきた手前、代役でとなると表情はイマイチだ。「昨年はカワハギが大不振だったので」。富岡八幡宮へのお参りも済ませた。が、ご利益はまだのようだ。「甘くなかったですね」。何かと話題があった神社だけに効果が出てくるには時間がかかるのかもしれない。熱き心は、やがて通じるはず。もう少しの我慢だ。

 ○…ビギナーズラックには女神がついていた。船中唯一“トラの子”をゲットしたのが岡田吉人さん(33=会社員)だ。船釣り歴わずか2年。「フグは5回目でトラは初めて。仕掛けを下ろしている途中、なんか変だったので合わせたら掛かってました」。同じ江戸川区に住むガールフレンドの伊藤麻子さんを伴っての船上デート。ショウサイ、サバフグも含めペアで19匹。「ナベか天ぷらで」。♪幸せってなんだっけ。ポン酢しょうゆを忘れずに。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、浦安・吉久=(電)047(351)2983。出船は午前7時。乗合料金9800円(氷、エサ1パック付き)。

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