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春マルタ絶好調 コイ科グランドスラム

[ 2020年3月14日 07:30 ]

良型のマルタを釣り上げた筆者
Photo By スポニチ

【奥山文弥の釣遊録】こんにちは。コロナウイルスが連日ニュースを騒がせ、今はなんでもかんでも自粛ムードですが、釣りは違います。青空の下で、いい空気をたっぷり吸って健康的に釣りをしましょう。

 今年は春の訪れが早いとも言われていましたが、自然はそれを証明してくれています。桜の開花のみならず、多摩川のマルタも例年よりも早く遡上(そじょう)を開始しています。3月3日に友人の中村竜也さんと出掛けてみました。

 私たちが用意したタックルはフライとルアー。フライは9フィートの5番でフローティングライン。リーダー0X9フィートにタングステンシンカー0・9グラムをウキ止めゴムで固定します。フライはマイフライのニンフを使いました。ルアーはロッドが6フィートのパックロッド、スピニングリールにPE0・8号。リーダーはフロロの2号を1メートル。

 現地に到着すると先行者が4人いて、すでにマルタを釣ったとのこと。中村さんと2人でそこへ入らせてもらってフライを試しました。斜め上流にアップクロスでキャストし、マルタが釣れたという瀬の中でフライを泳がせます。マルタは同じ場所にいる場合もありますが、瀬付いてないとよどみと浅瀬を行ったり来たりするので、いつヒットするか分かりません。30回ぐらい投げたでしょうか、開始20分ぐらいでヒットしました。今年の初マルタです。つまり令和初マルタです。50センチぐらいのナイスサイズでした。ラバーネットですくい、写真を撮ってリリースしました。

 私はその後、ルアーを試してみました。先行者のルアーマンはバイブレーションで4匹ヒットさせたと言うので、ルアーはジャッカルのバイブレーションTN50を使いました。キャストしたら川底近くを躍らせるようにして引きます。フライよりも広く探れるので、有利な気もします。気をつけなければいけないのは、昨年の台風のお土産で川底に倒木が入っていることです。引っ掛けたら流れが強いので取りにいけません。ルアーでは68センチのコイ、60センチのニゴイ、56センチのマルタがヒットしました。

 「これであとはウグイがヒットすれば、コイ科グランドスラムだね」と話していたら、中村さんが遡上ウグイをヒットさせました。

 河原でお会いした多摩川の下流域を管轄する川崎河川漁協の早川弘之さんによれば「例年のシーズンはひな祭りからこどもの日までですが、今年の最初の瀬付き(ファーストラン)は2月19日でした。その後すぐに第2弾(セカンドラン)があって、今はそれの残りか、第3弾の走りでしょう」。早川さんは20年以上前から復活した多摩川のマルタに親しんでいる人です。河原で会ったらいろいろと教えてくれます。

 「週末は混んでますよ。特にポイントが分散していないときは釣りたい人が集まるからね。人それぞれスタイルは違うけど、ま、仲良くして交代で釣ってください。場所を独り占めしないでね、とシェアするようにお願いしてます。ルアーもフライも釣り方は違うけど、目的は同じですから。あと魚は丁寧に扱ってください。岸に引きずり上げて、蹴っ飛ばしたりしないように」とのことでした。

 私もそう思います。多摩川はみんなのもの。マルタもそうです。 遊漁料は日釣り1000円、年券5000円です。監視員が来たらお支払いください。 (東京海洋大学客員教授)

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