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間髪入れず寒ビラメ 開始1分で食べごろ肉厚をGET

[ 2019年12月24日 07:25 ]

中村さんは食べごろサイズをゲット
Photo By スポニチ

 【博覧日記】寒さも本格的になると、“肉厚”寒ビラメの味が頭に浮かぶ。今年も各地で好調に釣り上がり、向かった先は外川・かせ丸。良型とのやりとりを楽しんだ。(国友 博文)

 出船前に、松戸市の常連、内中偉雄さん(76)が自作した和竿の話で盛り上がる。コンクールで優秀賞となった、工芸品といえる一品。神社の社や、からくり人形まで作る達人と竿を出す。

 竹内輝夫船長にとって、外川沖の一帯は庭のようなもの。大船に乗った気分とはまさにこのこと。「始まるよー」と笛の合図。道糸のマーカーは19メートル。60号のオモリが着底したら、餌のイワシの動きを感じながら本命のアタックをじっと待つ。

 あれ?もう来たか?「ドスン!」と一気に食い込む。開始わずか1分で1キロ級が顔を出すと「おー、もう釣ったか」と船長もにっこり。

 ヒラメ釣りに限らず、1匹釣れば気も楽になる。そして、名人・内中さんも竿を豪快に曲げて本命を釣り上げる。「冬のヒラメが一番おいしい。毎年12月30日が釣り納めです」と研ぎ澄まされた釣りの腕もピカイチ。

 左舷トモでは、江東区の中村晴彦さん(54=自営業)のライトタックル(LT)ゲームロッドが強烈な引きに耐える。全身を使ったやりとりは楽しそうだ。本命がタモに収まると「LTはイワシの動きがよく分かって楽しいです」とガッツポーズ。

 右舷トモでは、足立区の山本恭義さん(59=自営業)もLTロッドで丸々太ったイナダと本命を次々に釣り上げる。「ヒラメはとにかくタナ取りです。攻めの釣りですね」と納得の一言。

 この日のように、ウネリがある時は、竿を手に持ち、揺れに合わせてタナをしっかりキープすることが大切。海底でイワシが大きく上下したのでは、ヒラメも飛びついてこない。

 潮が動かない時は、竿をゆっくり誘い上げ、様子を見ると「ゴンゴンギューン」と目を覚ましたような当たりだ。狙い通りの一匹に大きな達成感と笑みがこぼれる。潮が動けば勝負は早い。当たりから食い込みまでが早くなる。本命はもちろん元気なイナダやワラサに船内も盛り上げる。

 今後は、水深10メートルの浅場で、大判ビラメのチャンスが到来する。

 ◯…餌のイワシのサイズは、当日の活性に合わせて選ぶが、活性が上がれば大きな餌でも魚はアタックしてくる。イワシは常に元気よく泳がせることが大切。ポイント移動中は、ハリを外してオケの戻すと弱りにくい。餌が小さい時は、孫バリを外すことも効果的。親バリと孫バリの間隔も大切。イワシを大切に扱って、アピールさせよう。

 ◯…狙うポイントの地形や潮の速さ、潮の濁りを考えた仕掛けと捨て糸の長さが大切。そしてベタ底狙いや、高いタナなどタナ取りを考える。型狙いには高いタナが効果的。このアレンジが釣果を大きく左右する。仕掛けの孫バリにトリプルフックを付ければさらに釣果アップ。しかし筆者は使用しない。しっかりとハリに食わせたいからだ。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、外川・かせ丸=(電)0479(24)9375。出船は午前5時半。乗合料金1万2000円。年内は31日まで出船。

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