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餌交換が命 ワカサギ 極小サシを微細ハリに…老眼には厳しい

[ 2019年12月2日 08:31 ]

華麗なテクニックで4匹掛けの渡部さん                               
Photo By スポニチ

 【釣り日和】各地でワカサギが本格的なシーズンを迎えている。長野県野尻湖では水深20メートル以上の深場で釣るため、技術的な要素が加味され、釣趣満点だ。野尻湖マリーナの屋形船に乗り込んだ。(笠原 然朗)

 湖を見下ろす雄大な黒姫山も雪化粧。外気は氷点下だが、屋形船の中はストーブもありポカポカだ。

 先月1日に解禁を迎えた今季のワカサギについて、小出茂船長は「気温も水温も高く例年より2週間ほど遅れています。ブラックバスの回遊もあるので食ってくることもあります」と話す。

 湖面標高は海抜765メートル。台風などの影響で山の木々は鮮やな色に染まることがなかったという。

 船長が船を止めたのは水深23メートル。ハリは1・5号、ハリス0・175号、オモリは5~8グラム。餌の紅サシは半分から3分の1にカットして使う。

 オモリが着底し、ふわりふわりと誘っていると魚信が。上がってきたのはメダカの親分のような6センチ。当歳魚だ。

 隣席で釣っていたのは飯山市の渡辺正樹さん(46=公務員)。2本竿を駆使して、良型の2年魚も合わせて次々と釣り上げていく。「大型は餌を大きめに付けました」

 “快釣”な渡辺さんを横目に、私はバラシの連続。深場から上げる途中、あるいは湖面に魚を確認した直後に逃げられてしまう。

 ワカサギ釣りはマメな餌の交換が命である。だが老眼で米粒2個分ほどの大きさの、それもウネウネと動くサシを微細なハリに付けるのは大仕事だ。老いを感じる時である。

 そんな中、4匹掛けを含め、好調な釣りを展開していたのが上越市の渡部貴之さん(41=会社員)。最終的に340匹でこの日の竿頭になった。
 「野尻湖にはシーズンで4、5回来ます。餌は小さめ、こまめな交換が大切ですよ」

 う~ん、やっているつもりなのだが。

 四苦八苦の釣果は49匹。決して、気候変動のせいではない。

 ◯…夏場は週末、野尻湖マリーナのスタッフとして働きながらバスを狙っているという荒川博行さん(51=会社員)。「ワカサギ釣りの時にバスに食われるのは嫌だ」。電動リールの巻き上げスピードを上げて“横取り”対策。誘いについて「水深が深いのである程度、大きく動かさないと底の仕掛けは動きませんね。誘ってから食いの間をつくるのもコツ」と教えてくれた。300匹の釣果はさすが。

 ▼釣況 上信越地区東日本釣宿連合会所属、野尻湖・野尻湖マリーナ=(電)026(258)2629。乗船料3800円。1日釣り券700円(小・中学生無料)。

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