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“海の業師”スミイカ攻略 元ブラジリアン柔術戦士・小野沢さん激渋の中GET

[ 2019年11月12日 07:23 ]

本命のスミイカを手にした小野沢さん
Photo By スポニチ

 【根ほり葉ほりおじゃま虫ま~す】気の置けないヤツらと。南六郷・ミナミのスミイカリレー船に和気あいあいのトリオがいた。聞けば中学・高校と同じクラスで過ごした仲。付き合いは25年に及ぶ。その席にちょっとおじゃま虫ました。
 (スポニチAPC・町田 孟)

 やる気満々腕まくり。戦闘モードになっていたのがリーダー格の小野沢哲さん(39=横浜市)だ。待ち遠しかった秋~冬の使者。「きょうはスミ1本で」。とはいうもののまだ走りの状態。「合間にキス、マゴチも」。リレー船の妙味を生かして、おかず確保の手立ても忘れない。

 キャリアはまだ5年ほど。日常では触れられない、景色や開放感に魅せられてとりこになった。「江戸前が好きです。カワハギ、タコ、アナゴも…。今年はフグをぜひやりたい」。テクニック重視派だ。

 酒もたばこもやらず、趣味は「今は釣りだけですかねえ」。その前は「ブラジリアン柔術」。15年ほどさかのぼる。当時は格闘技ブーム。テレビ放送も頻繁だった。伝説のヒクソン・グレイシーに「憧れて」始めた。アマ大会で「10戦ほどしています」。小さなトーナメントでの優勝経験もある。得意は「三角締め」。膝と肩を壊して引退した。

 ガチガチの武闘派と細やかな江戸前釣り。にわかには結び付かない。「自分から仕掛けて攻める。思うように技をコントロールできる方が勝つ。似てます」。捉え方がユニークだ。

 集中力はもちろん、勝負魂を発揮した場面があった。本命のスミイカが激渋。船中14人で姿を見たわずか2人のうちに名を並べた。しかも小ぶりながらシリヤケのおまけまで。他にもキス、マゴチ2匹。さらには小アジの泳がせでイナダも追加とフル回転。久美子夫人(38)と2人暮らし。「調理は一切僕が。何日か分のメニューも作っておきます」。

 実は小野沢さんは筆者とご同業。小売業の専門紙の記者だ。「インタビューされるなんて初めて。なんかおいしいこと、見出しになるようなことをと考えちゃいました」。いつもとは逆の立場に立たされたわけだ。「これまで相手の気持ちを気にしないで質問してたんですけれど…」。釣果の他にもお土産があったようだ。

 ○…海上クラス会の“ヤツら”前田一聖さん(38=会社員、江東区)は「釣りは5年くらい。今年4回目です。今日はキスとアジの数狙い」。ところが途中でマゴチをゲット。師匠の小野沢さんに先行する場面も。山田健太郎さん(39=公務員、世田谷区)は「初心者でまだ4回目」。当初、苦戦したがキスをモノにしてご機嫌。アジも20匹。「さばくのに手間がかかる」ほどで大満足。2人の小野沢評は「ハマると深い。半端ない」。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属 南六郷・ミナミ=(電)03(3738)2639。出船は潮次第。HPか電話で確認。乗合料金9500円。

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