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クロダイ希望の1匹 極端な食い渋りの中、待ちに待った35センチ

[ 2019年9月23日 06:18 ]

40センチ級のクロダイを釣り上げた小林さん
Photo By スポニチ

 【純平の磯リポート】山形県鶴岡市の由良港でクロダイを狙った。極端な食い渋りではあったが、どうにか本命を釣り上げることができた。(スポニチAPC・小林 純平)

 釣り場は、由良漁港からの渡船「オイスター丸」で渡る沖堤防。船長の話では「ポツリポツリだがクロダイは釣れてきたよ」という。

 早朝、沖堤防に上がったが、筆者は、堤防の船着き場付近の中央部に釣り座を決めた。隣にはクロダイ釣りの名手・新潟市・小林克幸さん(54=飲食店経営)が並んだ。

 水深6~8メートルの底狙いにタナを調整したが、30分ほど経過しても思いとは裏腹に付け餌のオキアミは残ってくる。試しに練り餌やマルキユーの「チヌパワーくわせダンゴ」を投入してみたが、ウキはピクリとも反応しない。

 まき餌が効いたころからは、オキアミにはマダイの稚魚(チャリコ)が連発してたが、餌取りの主役であるマアジやサバなどの小魚は全く食ってこない。2時間経過したころ堤防の両先端の様子を見に行ったが、北側ではアジやサバの猛攻撃を受けていたが、南側先端ではサバの影響は全くなく、たまに良型のマアジが釣れる程度である。

 釣り座に戻り釣り始めてすぐに小林さんのロッドが絞り込まれた。クロダイのようだが姿を見るまでは慎重なやりとりの末、海面には大本命が浮かび上がった。

 タモに入ったのは40センチクラス。久しぶりのクロダイで満面の笑みの小林さんであった。「チヌパワーくわせダンゴ」釣法で粘り、ウキトップの目盛りが数センチの押さえ込みを捉えてのゲットであった。

 筆者にも微妙な当たりは出るもののウキが消し込むことはなく、合わせのタイミングが取れない。しかし待つこと数分、ウキが居食い当たりのように押さえ込まれた瞬間に愛竿は弧を描いた。強い突っ込みで不規則にロッドの先端が叩かれる。大きくはないが間違いなくクロダイである。35センチと小ぶりではあったがうれしい釣果である。

 その後、小林さんは2匹を追加したが、筆者には、良型のメジナやマダイがお土産となった。猛暑を乗り切ったクロダイはこれからが型も数も伸びるようになってくる由良港周辺の釣り場だ。

 ▼釣況 鶴岡市由良・オイスター丸=(電)080(1682)2588。渡船料金は沖堤防2500円、磯場3500円 (要予約)。

◎熟練船長の支えでゲットできた超巨大ヒラメ

【思い出写真館】スポニチAPCら釣りライター陣が振り返る“あの時”…を。

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 23年も前のこと。海の“主”を釣ってしまったのか、その後、これを更新するヒラメに出合っていない。

 東日本釣宿連合会に入会してすぐの東伊豆網代・ゆたか丸(森野豊船長)でのこと。我が釣りの師匠、釣り名人の故・服部善郎氏と竿を並べていた。網代南沖60メートルダチ。2人とも3~4キロ級を交え順調。すると海面にさざ波を打ちイワシの群れが押し寄せてきた。その数分後、5号ハリスで仕留めたのがこの魚。重量12・6キロ、全長101センチ、厚み10センチ――ジャンボの上に超がつく巨魚だった。

 「ヒラメだ、でかい」。船長が叫ぶ。玉網のヘリが魚に当たると大暴れしてバラすことが多い。そんな中、当時助手の息子・孝船長との二丁ダモ(魚の頭と尾から玉網を出す)で見事、船べりに。素早い判断、行動での一発獲り。これぞ熟練船長の技だった。抱えた魚の重みと、感激は今でも忘れられない。

 10キロ超級のヒラメは房総や伊豆の他、新潟、宮城など各地で釣れている。機会があれば、さらなる大物と対決したいものだ。
(スポニチAPC・林 悠二)

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