アユ苦しかったシーズンもわずか “弟子入り”でアユむ来年に希望

[ 2019年9月16日 06:31 ]

須江悠成君に竿を持たせる筆者(前列右端)。住吉屋のスタッフ、アユ釣り仲間に囲まれて
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 【100歳超えても釣りたい!】95歳の現役アユ釣り師で、スポニチAPCの太田宗家が振り返る今季のアユ釣り。ファンの拡大は業界にとって急務だが、弟子入り志願も。来年も元気に竿を出しますよ!

 アユのシーズンが間もなく終わりです。6月の解禁からざっと100日。あっという間でした。今年はいい話があまりなかったです。大雨、増水が続いたり、渇水で釣りにならなかったり。例年、シーズン中、土、日曜日を除いてほとんど毎日、関東、東北の川に出掛けている宇都宮市の仲田邦夫さん(71)も、釣ったアユは例年の半分、1000匹に達しないと話しています。

 さらに残念なことは、相変わらず冷水病がひどいことです。放流中心の川では、6月中ごろになると、アユが死んだり、傷ついたりして、水面を真っ白にしているのを見ることが珍しくありません。あちこちの漁協に聞いてみると、30年ぐらい前から発生している。量はよくわからないが、放流魚の2~3割では…ということでした。

 それでいろいろな対策を立てています。栃木県漁連では毎年、冷水病に強い奈良県七色ダム湖産と、成長率の良い鹿児島県鶴田ダム湖産を親魚にして交配したハイブッド種「栃木系」を作り、県内の養殖業者が育て、県内14河川に放流しています。鬼怒川では例年、6月中旬に解禁したのを、今年は5月下旬に早め、発生前に釣らせる方法で効果を上げていました。

 放流は普通、川の水温が10度ぐらいになるのを待って10グラム前後に育った稚魚です。1キロで約100匹、値段は5000円ぐらいです。100キロで1万匹、50万円。500キロ、1000キロ放流になるとかなり大きい金額になります。これが2~3割死んでしまうとなると漁協はたまりません。釣り人も残念でなりません。

 早くから国や製薬業界でいろいろ対策を考えているようですが、仮にいい薬ができても、需要は発生する川だけ。営業にならない、と力が入らないのだという話も聞きました。

 いいこともありました。小学6年生のスポーツ少年が、来年のアユ解禁から私にアユ釣り入門をするというのです。この少年は私らが長年通っている福島県伊南川の旅館、「住吉屋」(南会津町)の子供、須江悠成君(12)です。当主の須江喜久三さん(74)の長男・健太さん(44)の長男です。 スポーツが好きで夏は水泳、冬はアルペンスキーをやるほか、姉の凜香さん(13=中2)と5年前から、この地区伝来の剣道を習っていて凛香さんは2段、悠成君は1級の腕前です。近くの釣り堀でイワナやニジマスを釣ったこともあり、家に多くのアユ釣り人が来るし、川に近い環境もあってアユに興味を持っていたらしい。だから私の声掛け「やります」とはっきりと答えてくれたのです。

 アユ釣りはやりたいが道具が高くて、という声が多いというので数年前から道具をそろえて貸すから、と周りに声を掛けてきましたが。はっきり答えをもらったのは悠成君が初めて、第1号です。家族みんなが拍手してくれたそうです。近くの仲間もやりたいといったそうです。楽しみです。

 来年教える、と約束をしたからには、少なくても1年間は元気でいなくてはなりません。朝の新聞買いの運動を続けます。長生きの応援をしてくれる悠成君に感謝です。

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