バリ付きが当たり前 安物リールにご用心

[ 2019年5月25日 07:22 ]

「幸せになりたかったら釣りをおぼえなさい」(イラスト・桜多吾作)
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 【幸せになりたかったら釣りをおぼえなさい】「マジンガーZ」や伝説の釣りマンガ「釣りバカ大将」の作家として知られる桜多吾作が自らの釣り人生を振り返る。道具を買うなら「安物買い」はダメよ。(イラスト&文 桜多 吾作)

 初めて手に入れた釣り道具は、千葉県房総の千倉へ釣りに行った先の釣具店で買ったもの。そして小物や予備のリールを買ったのは、池袋のびっくりガードのそばにあった釣具店だった。都内に何店舗かあった「日の丸」という店。現在も足立区内に1店舗が残っている。

 40年前のその頃は、まだ量販店などはない時代で、釣具店といえば吾作の住む練馬区の周りでは江古田に1軒あったぐらいだった。商品のラインアップがそろっている大きな店で買おうと思ったら、吉祥寺まで足を延ばさなければならなかった。だがそんなことを知ったのも釣りを始めて、1年を過ぎた頃。気軽に行ける池袋の「日の丸」は狭い店で広さは8畳間ほど。そこにオモリから小物までコンクリートの上に並べられ、申し訳程度のカウンターがあって高級リールなどが何台か並び、安い1000円程度のリールはその横の箱に入っていた。

 今では信じられないことだが、リールなど安いものは鋳型に入れられた時に少しはみ出したバリも取っていない粗悪品が多かった。釣りに行く日を思い描き、大きな固まりは小刀で削り、細かなところは紙ヤスリでならしスタンバイ。そんな品物が普通にあった。たった40年前の話だよ。ルアーなんかもあったけど、あの頃の値段で1個1300円はしたから、(吾作の原稿料が1ページ1200円ぐらいの頃)やっぱり高級品だったんだ。3個もなくすと涙がちょちょ切れた。

 最初の頃は知識もないまま手当たり次第に買い求めたから、無駄なリールや竿もたくさん手に入れてしまった。また安い物はすぐ壊れたり、若い連中にあげてしまったりで、今は全くない。そんな経験からリールはある程度、値段がはるものがいい。例えばその頃に買った「アブ」社のものはいまだ現役で使える。国内のメーカーの製品は昔、部品が同じ「アブ」や「PENN」などのコピーを作っていたことも知っていた方が良いかな?今の繁栄はその上に成り立っていることを。

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