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スミにおけないスミイカ 手応え&食べ応え抜群

[ 2018年10月14日 06:52 ]

条件はよくなかったけどよく釣れたよ
Photo By スポニチ

【釣魚居酒屋あかり亭】東京湾のスミイカ釣りが始まった。釣趣に富み、食べておいしい。ふくだあかりが乗り込んだのは浦安・吉久。柔らかい身は中華風の逸品に!

 スミイカはイカの中でもかなりおいしい部類に入り、肉厚なのに硬くなく、うま味が強い。あまり市場に出回らないため、スーパーなどではほとんど売っていない。

 初めて食べたその時からそんなスミイカが大好きで、昨年はシーズン中に2回挑戦したのに、その2回とも、いい日に当たったのにもかかわらず、トップが34匹の中で3匹、2回目はトップ8匹の中で2匹と散々な結果だった。さすがにちょっとめげて、スミイカに対して苦手意識を持ってしまったワタシ。

 吉久では初心者のために峯岸英人船長が自作したスミイカのぬいぐるみを使った釣り方をレクチャー。しっかりと聞きました。

 ポイントは木更津沖の水深15メートル前後。使ったのはシロギス竿。そこに10号の中オモリに、3号のフロロカーボンリーダーを1・5メートル。その先にオレンジの2・5号の餌木を付ける。ポイントに着いたら、底を取り、しっかり1メートルタナを上げる。この釣りはとにかくタナが大事。遊泳力のないスミイカは泳ぐのが苦手なため、タナが上がりすぎたら見向きもしてくれない。だからイカの射程圏内の底からすれすれかほんの少し上ぐらいに餌木を泳がせなきゃいけない。海底はフラットじゃない。なので、船長の「1000回タナを取る」イメージで飽きずにタナ取りをする。この日はかなり海が悪く、ウネリがあるからなおさらタナが定まらない。なので、通常の倍ぐらいの勢いでしっかりタナを取り続けて、竿先に集中していると、早速、竿先にツンという小さいサワリが。大きく即合わせをしたら、上がってきたのは200グラム前後の食べごろサイズのスミイカ。スタートはいい感じ。

 その後も、船長オススメのオレンジとピンク、金テープの餌木をローテーションしつつ、頻繁にタナを取り直し、ちょっとでも竿先が怪しければ合わせ、さらにしつこいぐらいの空合わせも欠かさずに粘り強い釣りをすれば、ポツポツとだけれどコンスタントに釣り上げていって、計10匹。トップが14匹(2名)だったので、ワタシ的には近年まれに見る好釣果。スミイカの苦手意識が吹っ飛んだ釣行になりました。

 ?ふくだあかり 1981年(昭56)生まれ、茨城県出身。07年、趣味で釣りを始める。08年に始めたブログ「百目」は、月間30万アクセスの人気。著書に「初めての釣りガール スタイル&レシピ」(講談社)などがある。16年から茨城県海面利用協議会委員を務めている。

 〈火入れしても硬くならない〉スミイカは生で食べてもおいしいのに、火を入れても硬くならず、さらに身が厚いので食べごたえもばっちり。

 ◎スミイカのとろみ中華風炒め

 【材料】スミイカ 胴部分3匹、セロリ 1/3本、アスパラ 3本、コショウ 少々、鷹の爪 2本、ショウガ 少々、ニンニク 1かけ、片栗粉 少々、鶏ガラスープ 小さじ2、酒 大さじ3、塩 ひとつまみ、しょう油 小さじ1/2、ゴマ油 小さじ1

 (1)下処理をしたスミイカに格子状に切り目を入れて食べやすい大きさに切り分け、酒と塩・コショウで下味を付け、水分をキッチンペーパーで取ったら片栗粉を薄くまぶす。

 (2)アスパラを3、4センチのそぎ切りにし、軽くゆでる。セロリも3、4センチに切る。

 (3)油を引いたフライパンで刻んだしょうが、ニンニク、鷹の爪を炒め、イカ、アスパラ・セロリを炒め、酒で溶いた鶏ガラスープに塩ひとつまみを入れ、最後にしょう油少々とゴマ油で味を調えれば完成。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、浦安・吉久=(電)047(351)2983。出船は午前7時。乗合料金9500円。

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