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カワイイね!!カワハギのおちょぼ口 秋先取り!!炭火でコトコト小なべ仕立て

[ 2018年10月2日 07:24 ]

餌取り上手なおちょぼ口
Photo By スポニチ

 【一釣一品食べま専科】カワハギの小なべ仕立てを食す。炭火でコトコト、多少汗ばむかもしれないけれど小粋でしょ?体形ふっくら、当然肝もご同様。館山・館山釣りセンターで秋の先取りを決め込んだ。(スポニチAPC 町田 孟)

 なぜか仕掛け人・藤枝梅安の世界が浮かんでくる。立ち上る湯気に目を細め手酌で…。ウーン、ニヒルを気取っても似合わないか。

 やはりここからはオレ流で。カワハギって愛嬌(あいきょう)があるよね。おちょぼ口のおかげかな。だからこそ餌取りもうまい。小憎らしいったらありゃあしない。あれって女の子が文句や言い訳やスネたときに使うテクに似ていなくもない。口をとんがらせて「だってえ〜」。わざとらしくてもたまにドキッとすることも。策にはまってるんだろうけどまっ、いいか。

 【釣戦】のっけから花輪雅一船長の不吉なお告げ。「今年は南風が多く吹いたせいで底潮が冷てえ。魚が遅れてるし潮が動かねえと難しいどぉ」。さらに追い打ちが。薄笑いを浮かべて「だかんよ、タタキ、たるませ、ゼロテン、宙とその日のパターンをつかんで、まめに探らないと。大ざっぱなやつは苦戦すんぞぉ」だって。こっちの性格を見通してるな。

 案の定、外道のじゃま当たりに悩まされたわい。コツッとかググッに慌てて反応する始末。竿を軽くあおっておいて金属的な本チャンを待てばよかったんだ。余裕を失っていた。反省。何とか最近口うるさい身内評論家分は確保したがね。

 【小なべクッキング】

 小さな卓上しちりんがあると風情が増すね。カワハギの皮をはいで丸ごとブツに。雑味の出るエラ、目玉は外し湯通しする。木綿豆腐、水菜、ネギ、キノコ類も。

 別なべで刺し身にした後のアラをベースにだしを取る。コンブをあらかじめ水に浸しておき弱火で煮出す。アクを取った後小なべに。酒、しょう油、好みでみりん少々。気持ちだけの塩で味を引き締める。

 魚、野菜があらまし煮立ってきたところで最後に豆腐だ。かつてなべの豆腐はコトリと動いたら食べ時と教わった。さあ、今だ!

 専用なべを抱えた家人。「うれしー。思いきり食べられる。いつもはおいしいとこ全部取られちゃうもん」。ワワワワッ、おちょぼ口。

 ○…前半は潮が動かず、後半は速くなるコンディション。地元・館山市の矢野岳彦さん(41=自営業)はゼロテンで押し通し16匹と2番手だった。「外道をかわして本命の金属的当たりをどう取るか気を使って誘い続けた」。海のキャリアは3年ほど。他には「マルイカがターゲット」。テクニカル系が好きなようだ。「昨年49匹」の大釣りも経験。佳代子夫人(41)と男の子2人のパパは終始笑顔だった。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、館山・館山つりセンター=(電)0470(27)3807。出船は午前6時。乗合料金8000円(氷付き)。餌のアサリ1100円。

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