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タチまち高級感 新感覚かば焼き ウナギもどき…ノリ&ヤマトイモで再現

[ 2018年9月4日 10:44 ]

ルアーで釣っていた下里さんと池沢さん
Photo By スポニチ

 タチウオのかば焼き進化系を食す。2年前に“もどき”を作ったの覚えてる?今度はもう少し手の込んだやつを。なんせ本物は高いからねえ。で、川崎・中山丸へ足を運んだ。(スポニチAPC 町田 孟)

 銀色の肌をくねらして誘惑してくる。そそりますなあ。夏から秋にかけて東京湾の主役ね。コツンときたらそのままそのまま…。駆け引きを楽しまにゃ。慌てて反応したらものにできないぜ。

 若い頃の恋を思い出すね。思わせぶりな態度にクラッときて有頂天。がつがつアタックしたんだ。ところがね、なんともつれないそぶり。肩を落とす羽目に。その道の達人に諭されたものさ。先方さんには安っぽく見られたくない心理が働くらしい。のぼせないで、平静を装って小当たりに秋波を送り続ける。そうすりゃ合わせ時が来るって。僕は半分、青かったのかも。タハハ。

 【釣戦】前触れの後の誘い方が釣果を左右する。中山勝之船長=写真=が基本を説く。「活性の高い時期は続けて誘い上げ。これから先、おとなしくなってきたらその場で何回か小刻みに」。行くか止まるかは状況判断次第。釣れている人をそれとなく観察。そう、盗んじゃうのも手さ。「ルアーがいいときは活性が高い」も一つのヒントだ。

 ちなみにこの日は置き竿で電動のスピードを2にしたら案外食ってきたね。ズボラも時にはいいもんだ。

 【クッキング】「ウナギの体が黒いのは…」ってCMに膝を打った。皮目をそれらしくしたかば焼きが精進料理にある。豆腐とヤマトイモ(またはヤマイモ)をすり合わせノリに乗っけて揚げるって一品が。パクりました。

 タチは10センチ程度にして三枚に。皮目に数カ所切れ目を入れる。今回の主役のノリを切り身の大きさにカット。そこへすりおろしたヤマトイモを薄く延ばす。これが独特のぬめり感を生むんだ。軽く片栗粉をはたいた後、皮目にペタリ。フライパンで焼いて自作のタレを絡めれば、うん上等。

 冷ややかな顔でのぞき込んでいた家人。「普通に焼いてくれても十分なんだけど」。分かんないかなあ、遊び心ってのを。お代わりまでしたくせに。

 ▼自作タレ しょう油、みりん、砂糖または、蜂蜜、酒を煮詰めて作る。骨を入れると、なお本格的だ。

 ○…ルアー指定席の後部座席に遠来の釣り女がいた。姫路市の下里幸さん(48)だ。「娘がジャニーズのコンサートを見るというので」一緒に上京。ついでに知人の池沢将人さん(41=さいたま市)らと関東での腕試しとなった。「海歴は5、6年」。一方、池沢さんは「ルアー一筋」で中山丸の常連。まあまあサイズは手にしたものの我慢の一日だった。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、川崎・中山丸=(電)044(233)2648。午前6時45分出船。料金9800円(餌、氷付き)。

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