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鋭い誘いで アマダイ41センチ攻略 歴50年の名人芸ズバリ!!竿頭11匹

[ 2018年9月1日 07:33 ]

林さんは41センチを頭に圧巻の11匹
Photo By スポニチ

 【釣り日和】秋を先取りして東京湾のアマダイが始まった。南六郷・ミナミで竿を出した。8人が乗船して釣果はオデコなしの1〜11匹。41センチの良型も顔を見せた。これから楽しみな釣り物だ。(笠原 然朗)

 夏空のはるか高みを飛行機が白い筋を1本引いて飛んでいく。

 六郷水門を出てから約1時間40分。ミナミの安達任伯船長が選んだ今季初アマダイのポイントは房総半島のランドマーク、鋸山を指呼のうちに望む富浦沖の85メートルダチ。片天2本バリ、ハリ・ハリス共に3号、オモリ60号の仕掛けを底へと送り込む。餌はオキアミ。

 「オキアミは真っすぐハリに付ける。底をとったら1・2〜1・5メートル上げて、フワフワと餌を踊らせるようにして当たりを待つ。タナ取りはこまめに…」が助手で船長の長男、祥一さんが教えてくれた釣りの基本。9月からの船長デビューが決まっているそうだ。

 海を渡る風はそよそよで、たちまち暑さとの戦いになる。

 30センチ超の良型が上がった。釣ったのは左舷ミヨシに陣取っていた港区の篠原素経津(もとふつ)さん(44=会社経営)。「年間60回はミナミに通っています。ここしか来ません。アットホームな雰囲気が自分に合っているんですかね」とのんびりと釣りを楽しんでいる。

 コツンという当たりがあってゆっくり聞き上げると押さえつけるような引き。私にも1匹釣れた。

 左舷トモで順調に数を伸ばしていたのが世田谷区の林茂?(しげき)さん(73=理容業)。「80メートルの底で魚にアピールするためには竿をしっかりと動かさないと餌が踊らない」と底を1・5メートル切ったら、リズムをつけ竿を上下させる鋭い誘いを10回。そしてゆっくり聞き上げ、竿が水平になったらいったん止める。さらに目の上まで竿を上げる…の釣法で当たりを出し、41センチの良型を含め11匹釣って竿頭になった。

 「いくつかあるパターンで、今日はこれがハマった」。釣り歴50年の名人芸だ。

 林さんの釣り方を参考に誘うとたちまち3匹を追加することができた。うまい人の釣り方をまねるのが釣り上達の早道だ、と実感。

 帰路は船席に横になって風に当たりながら昼寝を楽しんだ。至福の時だった。

 釣果は船中38匹。内訳はトップ11匹、5匹が2人、4人が4人、1匹が1人。東京湾のアマダイは好スタートを切ったといえそうだ。

 〇…アマダイ5匹のほかに良型のホウボウを上げたのが品川区の植松薫さん(38)。3年前から釣り具量販店の「上州屋」に勤務。前職は美・理容師。「釣り好きが高じて“転職”しました」。アマダイのほかにタチウオ、カワハギ、相模湾でマグロやカツオも狙うという。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、南六郷・ミナミ=(電)03(3738)2639。釣り物、出船時間、乗合料金は要問い合わせ。

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