×

マアジで縮まる父娘の距離 汗も吹き飛ぶクロダイ40センチ

[ 2018年8月2日 07:11 ]

釣れたマアジは大型。思わず笑顔の堀田親子
Photo By スポニチ

 【東北の釣り】迷走台風のあとは猛暑が戻ってきた日本列島。いくぶん涼しいのが東北地方だ。宮城県仙台湾では大型マアジが快釣。秋田県秋田港の沖堤ではクロダイが狙える。

 ◎宮城県七ケ浜

 「今年は暖流系の潮がよく流れているので、プランクトンが豊富で青物がたくさん居着きました。例年にない良いシーズンになりそうです」とにこやかな表情でかじを握るやまさ丸の佐藤大蔵船長。

 午前5時、七ケ浜港から出船したやまさ丸は航程50分でポイントに到着。ここが有名な仙台湾一級漁場の「大型漁礁」だ。

 「水深は37メートルです。34〜32メートルの間を狙ってください」。佐藤船長のアナウンスで釣りを開始。コマセのアミエビをビシカゴに詰めて、片天ビンの仕掛けを投入。タナまで届いたら、根掛かり防止のため着底せずに停止。コマセは一度にまいてしまっては食わせの間が取れないので、少量ずつ小出しにするのが基本。大型マアジの当たりは穏やかに竿先を絞り込むようで繊細。荒々しい引き込みや突然の食い上げはサバの場合が多い。

 開始から次々に竿が曲がり、一気に慌ただしい状況となった。

 いつもは離れて暮らしているので「父と一緒に釣るのは貴重な時間」と言う盛岡市・堀田望さん(23=会社員)は「小学生の頃から父に連れられて釣りをしています。たくさん釣れたので食べるのも楽しみです」と40センチ超のマアジとサバをダブルヒット。

 父親の郡山市・堀田直基さん(53=会社員)は「きょうは娘の帰郷に合わせて一緒に来ました。釣果にも恵まれて、素晴らしい1日ですよ」と幸せいっぱいの笑顔。

 「脂がたっぷりとのった仙台湾自慢の激美味マアジです。この魚影の濃さはしばらく続く気配なのでイチ推しの釣り物です」と佐藤船長。

 当日はサバも多く掛かる中、40センチ級の特大マアジの平均釣果は30匹ほど。型・数・味がそろったぜいたくざんまいはロングランで楽しめそうだ。(スポニチAPC 菅野 順也)

 ▼釣況 東北地区東日本釣宿連合会所属、七ケ浜・やまさ丸=(電)022(362)3696。出船は午前5時。乗合料金9500円(コマセ付き)。

 ◎秋田県秋田港

 釣り場は、秋田マリーナから渡船で渡る沖堤防。水深は、足元でも10メートル以上と深く、ポイントとなる20メートルぐらい先では13メートル前後と“ドン深”である。

 ただ時季的にも夏場の水温では、小魚の激しい攻撃は覚悟しなければならない。

 タナを“底トントン”に調整しての仕掛けの投入だが、オキアミだけだと宙層で取られる秒殺状態。筆者は、付け餌のオキアミを小さくハリ刺し、それをチヌパワーくわせダンゴで包んでの20〜30メートル遠投した。

 予想通り、小魚の動きは活発なようで、仕掛けがタナでなじむとすぐに反応が出た。だが相手はお土産にするにはほど遠い豆アジ。

 「くわせダンゴ釣法」をまだマスターしていない仲間の渡辺邦博さん(54=公務員、秋田市)の付け餌は、食い渋りイエロー。しかし連発でウキを消し込んで2人の竿を曲げるのはマアジや10センチ前後の小サバ。

 そして粘ること1時間、渡辺さんのロッドが曲がった。小魚とは違う引きのようだ。やがて海面には本命のクロダイが浮かび上がった。タモに入ったのは40センチジャスト!一気に汗も吹き飛んでしまった。

 だが、この1匹を釣り上げた時から、潮が全く動かなくなってしまった。仕掛けがなじんでも当たりが出なくなった。タナを宙層から探ってみても効果はない。こうなると、諦めるか、粘るか…。

 そして納竿間近になって愛竿に待望の魚信が伝わってきた。難なく浮かせたが、期待通りの大物とはいかなかったが大本命のクロダイである。

 この日の沖堤防は、ちょっと物足りなかったが、真夏に実績が高い釣り場、次回は数釣りに挑戦だ。(スポニチAPC 小林 純平)

 ▼釣況・渡船 秋田マリーナ金丸(かねまる)=(電)080(5572)6834。渡船料金2500円。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る