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小麦色の夏女スルメ ツッパリ精神で攻略 沖干しピり辛緑菜炒めにクラクラ

[ 2018年7月31日 07:18 ]

イカ釣り船の夏景色
Photo By スポニチ

 【一釣一品食べま専科】スルメイカの沖干しピリ辛緑菜炒めを食す。軽くあぶって、は素朴で一番。ただね、定番過ぎるでしょ?で、へそ曲がりの虫が騒いだわけ。舌なめずりしつつイカのエキスパート、腰越・飯岡丸へ。(スポニチAPCk町田 孟)

 日本人のイカ好き。これはもう疑いようがないやね。数ある中でもスルメがなじみ深い。食材としての幅も広い。生はお造りに始まり、イカソーメン、丸焼き塩辛。さらには湿り気さえ感じさせない“するめ”になってもかめばかむほどって。あんなにまでカラッカラに干からびても味わいがあるのは凄みだな。よく女は灰までというけれど…。イヤ、ちと例えが違うか。

 【釣戦】初夏のムギに始まり8月がピーク。夏女っですな。そういえば肌も小麦色だもん。さて彼女たちをゲットする策は。近年は直結仕掛けが主流だ。落下スピードが速い。こんがらかることも少ない。サバに邪魔されない。いいことずくめ。ただ唯一の難点が仕掛けのテンション。常に張りっぱなしにしておくことが肝心なんだ。

 三浦徳人船長=写真=も強調する。「取り込みで船の揺れに合わせたりして緩めると外れちゃうよ。かまわず手早く手繰り上げてる気音だよ」。幹糸にじか付けだからブランコ式のように枝で上下の遊びを調節できないんだ。「掛けて巻き上げる時から意識して」。つまり一貫してツッパリ精神で攻めるってこと。たまーにブランコが有利なことも。その際のサバ攻撃は税金と割り切ってね。

 【クッキング】沖干しを5ミリ幅に割く。ゲソも切り分ける。セロリをイカと同じ大きさで繊維に沿って切る。これだけでもいいのだが、ズッキーニを加えた。

 フライパンにごま油を落とし、トウバンジャン小さじ1を炒める。あとは野菜を入れ、最後にイカ。塩で味を調節。濃いめが好みならしょう油をさっと回しかける。干す際に取っておいた肝を溶いてもいい。仕上げに酒をふりかけ、20秒ほど蒸すのがポイント。下ごしらえさえしておけば5分で完了さ。

 家人はイカ信奉者。「ダシが出る」と何にでも使いたがる。「もっと釣ってくるかと。腕落ちた?」。激渋、炎天下、こっちが沖干し寸前だったってのに、思いやりのかけらもありゃあしない。

 ○…思わず“竿闘賞”をあげたくなったのが川崎市の坂下秀夫さん(60=建設業)だ。早々に竿先を折るアクシデント。にもかかわらず、黙々と挑んだ。外道に高級マトウダイまで。磯は30年のキャリア。「船はまだ1年少々。イカも4、5回目」。コマセが嫌いでオニカサゴ、アマダイなどを中心に狙っている。酒は「まだ飲み負けたことはない」とかなりいける口。マトウでグイッのご機嫌シーンが目に浮かぶ。

03 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、腰越・飯岡丸=(電)0467(31)1560。出船は午前6時。乗合料金9000円。スルメ船は各地から出船中。

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