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堤防のワタリガニ テーブルの主役に ガザミ鍋やパシタも

[ 2018年7月1日 07:12 ]

ワタリのパスタ
Photo By スポニチ

 【吾作流 雑魚をおいしく!】今回は“魚”ではなくカニ。堤防釣りの合間に、自分で捕って、上手に下処理&調理すればおいしく食べられる。(文&イラスト 桜多 吾作)

 その昔、東京湾の釣り船に乗っていたとき、海の色が黄色っぽく変わって見えるほど1〜2センチのワタリガニの子の大群に包まれたことがあった。

 ワタリの子は釣りの餌としても重宝される。特にいまごろの時季のクロダイ釣りには最高の餌とされる。

 その親が今、東北地方の仙台湾あたりでは豊漁なのだそうで、例年の漁獲量の300倍以上とか。

 関東では、捕れても3〜7匹だろうが、すくいに行ってみませんか?

 まだ明るいうちに目的の堤防に入り、ライフジャケットを着用し、万一の落水時にはどこからはい上がれるか?などを確認してからすくう準備。ミカンの網袋にアジを2つに切った寄せ餌を入れ、これを下げる小物竿と4〜5メートルの玉網で楽しめる。

 ライフジャケットは昔ながらのウレタン製が良い。堤防は貝などが付着しているので、自動膨張式のものだと破損する恐れがあるからだ。

 堤防の下にあるガレ場などに餌を沈め、餌のにおいを振りまく、カニが現れたら玉網を沈めてすくう。あとはクーラーに入れて持ち帰るだけ。

 持ち帰ったら、甲羅をタワシでこすって洗い、あとは別掲イラストのように焼く、蒸す、ゆでるで下ごしらえ。まだ生きているカニは目と目の間に千枚通しを刺して締めてからゆでないと手足がバラバラになったりする。

 ワタリガニの仲間は世界では結構いるが、日本ではガザミとノコギリガザミ、南の方では台湾ガザミも確認される。これも釣りと同じで潮の動いている時に捕るのがいい。満潮や干潮の潮止まりではカニを発見することも難しい。

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