×

多摩ゾン川でナマズ66センチ“魚種のるつぼ”プライムタイム

[ 2018年5月19日 07:13 ]

高橋さんが釣った大ナマズ(右は筆者)
Photo By スポニチ

 【奥山文弥の釣遊録】誘われて多摩川中流域の府中エリアに行きました。

 高橋さんはスピニングで餌釣り、三上君と私はフライです。現地に着いたのは午前6時を少し回ったところ。

 早速、準備に取り掛かり、高橋さんはアビリオ2500にルアーマチック80という学生価格のタックルセットにラインはPE1号、リーダーはFCスナイパー(フロロ)4号を1・5メートル。これにムツバリの16号を接続し玉ウキ仕掛けで釣り開始です。私たちは9フィート6番のタックルを用意しました。

 日も高くなって、ドピーカン。絶好のレジャー日和ですが、釣りをするには晴れ過ぎかもという不安は、高橋さんの第1投で消えました。なんといきなりのヒットです。ワームを真ん中掛けにしたものでした。ロッドが大きくしなっていたので大きなコイかと思いましたが、三上君の差し出したラバーネットに収まったのはナマズでした。61センチありました。

 続いて三上君にもヒット。彼はフローティングラインの先にシンキングリーダーを継ぎ足してフライが沈むようにして釣っていました。リーダーは0X9フィート、フライは黒いウーリーバガーです。

 フライリールが逆転し、ラインがドンドン出て行きます。まるでカナダの川でサーモンを釣っている感じです。ファイトがとっても楽しそうです。この魚はスレンダーなニゴイでした。

 ニゴイはコイに似ていることから「似ゴイ」と呼ばれるそうですが、外観はサンゴ礁の海にいるボーンフィッシュ(ソトイワシ)のようで、スマートで格好いいです。怪魚と呼ぶにふさわしい風貌です。また雑食とも言われながら、急流でアユをも捕食します。

 私は最近ナマズばかり狙っていたので、急にニゴイが釣りたくなりました。よく引く魚はやはり歓迎です。シンキングラインをセットし、稚アユフライを結んで釣り開始、フライを対岸に向かって投げ、流れに任せて沈ませ、扇状に流していくダウンストリームスイングです。ほどなくして当たりがあり、合わせると、光る水面の中でバシュッと水面に躍り上がりました。それでブラックバスだと信じて寄せてみるとナマズでした。これは65センチ、流れの中を走り回る多摩川独特の引きをするナマズでした。

 高橋さんも自らのペースで釣りを続け、それを見ていましたが、キャストしてリールの巻きを調整しながら流していくと、玉ウキがぴょこんと沈み魚が掛かっているというシンプルな釣りがとても面白く、懐かしく感じました。しかも釣れてくるのはみんな50センチ以上です。

 その後3人で、ナマズやコイを釣り、ついに高橋さんが66センチという本日最大のナマズをゲットしました。釣りたかったニゴイは泳いでいるのは見えましたが、残念ながら掛かりませんでした。

 多摩川は今、上流のヤマメから下流のコイまで全ての魚種がプライムタイムです。

 中流域〜下流域はJR南武線、中流域〜上流は青梅線のどの駅からでも歩いて15分以内です。川に着いたら流れを観察し、いそうなポイントに仕掛けを投入してみましょう。小物は10センチに満たないオイカワやウグイ、そして時に70センチを超える大物コイやナマズもヒットしますよ。(東京海洋大学客員教授)

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る