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ヤリ ノリノリ“着乗り”6点掛け 頭上で一気に巻き上げろ

[ 2018年3月5日 07:14 ]

石田さんは良型の6匹掛けを披露
Photo By スポニチ

 【永井裕策名人のステップアップ理論】各地でヤリイカが本番を迎えている。中でも千葉県南房沖エリアは絶好調。“着乗り”多点掛けも多く、マメな手返しで数釣りも楽しめる。勝山・庄幸丸に出掛けてきた。(スポニチAPC 永井 裕策)

 南房エリアは洲ノ崎、布良南、白浜沖とポイントは広く、庄幸丸は状況に応じて攻めている。「今季は群れが多く、絶好調。今までにない釣れっぷりです」と庄司徳勝船長が弾んだ声で話す。

 満席の20人を乗せて船はポイントの布良南沖へ。仕掛けはオモリ150号にプラヅノは11センチ。ベテランは10本ヅノで数を伸ばすが、平均5〜7本のブランコ仕掛けが標準。

 最初のポイントでは「水深は240メートル。底から10メートルまで誘ってください」の指示が出る。トラブルのないようにオモリを沖に向かって投げ入れる。底に着いて、糸フケを取り、竿先を誘い上げると、当たりが来た。着乗りだ。

 竿先を上に向けたまま手巻きで10メートルは巻き上げ、多点掛けを狙う。竿先が重みが掛かって“お辞儀”がだんだん激しくなり、重量感が増してくる。電動のスイッチを中高速で巻いてくる。いきなりの6点掛けだ。

 ここでは潮が速く、同時に投入しないとオマツリになってしまうのと群れの動きが速いので、1回流しの1回投入で移動を繰り返す。水深も180〜200メートル前後でカケ下がりを狙う。トラブルのないようにスムーズに投入。少しでも速く着底させて群に間に合うように、と竿先を海面に向ける。着乗りをさせて多点掛けをすることが数を伸ばすことになる。

 その後、当日好調に釣れている白浜沖に大移動。「水深は210メートル。底から10メートルを狙ってください」と船長。

 左舷ミヨシ寄りでは横浜市の石田正己さん(44=会社役員)が「良い日に来ました。乗り乗りで、この重量感はたまりません。こんな日はなかなかないですから、楽しいです」とにこやかに6点掛けを見せてくれた。。

 右舷胴の間の柏市・嶋田奈津さん(53=会社役員)は「友達にイカ釣りを誘われてハマりましたが、今日は着乗りと多点掛けで数が伸びて楽しいです。近所にお裾分けできます」と5点掛けににっこり。

 ◎永井の理論

 ◇多点掛けを狙うには?

 当たりがあったら、テンションをかけながら竿先を頭上まで誘い上げ、そのまま手巻きで10メートル巻き続け、電動リールを中高速で巻き上げる。この頭上で巻き続けると竿先がお辞儀して、波をかわし誘いで多点掛けができる。この時、止めたり竿を下げたら駄目。

 ◇誘いは?

 自分だけ当たりがない時は、巻き落としを繰り返す。ヤリイカは宙層にも回遊している。20メートルは巻き上げて、ヤリイカにアピールして落とし込みをするとツノを追っ掛けて来て着底と同時に乗ってくる確率が高い。

 ◇ポイントがカケ下がりの時は?

 タナ取りは、あっと言う間にオモリが浮いてしまうので、誘い上げないで常にタナを取っていることが誘いになる。

 ◇投入は?

 船中が混雑しているときはオマツリが多くなるとロスになる。移動後、投入の合図が出たら一斉に投入するが潮が速いときは遅れたら投入しないこと。オモリは沖目に投げ入れること。

 ◇当たりのパターン

 オモリが着底する前に宙層を回遊しているイカがツノにチョッカイを出すことがある。リールの回転が遅くなったり、チョンと竿先に当たりが出る時はそこで止めて、そこで乗せる。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、勝山・庄幸丸=(電)0470(55)3005。出船は午前6時。乗合料金1万円(氷付き)。

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