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フライで満腹 小菅村フルコース堪能

[ 2017年1月18日 05:30 ]

冬季釣場で入れ食いを楽しむ原島さん
Photo By スポニチ

 【釣りの旅】渓流釣り禁漁による“冬ごもり”にも、どうやら先が見えてきた。だからと言って特に胸が高鳴るとか血が騒ぐという年ではない。ただし、3月1日の解禁に向けての足慣らしは必要不可欠だ。ホームグラウンドの山梨県小菅村で“釣りざんまい”の日帰り旅。(スポニチAPC 若林 茂)

 「小菅川冬季釣場」はルアー&フライマンにとっていろんな意味でありがたい釣り場だ。禁漁中(10〜翌年2月)でも自然河川で釣りができ、河原まで車で下りられる足場の良さ。また、12〜2月の3カ月は冬季休業中の管理釣り場「フィッシング・ヴィレッジ」の800メートル区間が解放され、全1200メートル区間を日釣り券1000円でニジマスのキャッチ&リリース釣りが楽しめるのだ。

 さっそく「若林さん、でしょ…」と“顔見知り”に出会う。山本正博さん(59=所沢市)だ。

 「きょう?渋いですよ」

 フライのルースニングでも当たりは小さく「10分に1匹のペース」は、ぜいたくな悩みだ。漁協の加藤源久さんもパトロールに来ていて、

 「今、水温2・5度。1度上がればドライで狙えますよ」のアドバイス。

 小菅(こすげ)と聞くと「拘置所?」なんて言う人もいるが、小菅村は奥多摩湖の上流部で東京都と接する人口726人(16年12月現在)の小さな村。小菅村漁協も“小回り”が利き、1999年には関東初のキャッチ&リリース区間を開設、冬季釣り場や匹数制限区域の設定なども含めて「ゾーニングの小菅川」として知られる。

 昼前、加藤さんの予言通りライズが出始めた。ドライで釣り下って行くと、田元橋直下で入れパクを楽しんでいる人が。原島朗さん(42=奥多摩町)で、目の前5メートルにライズの嵐。

 「(フライは)23番のCDC。もっと小さければもっと食うかも…」と、言いながら竿が満月に曲がって、なんと、30センチを超すイワナ。この川のポテンシャルを見せつけられたのだった。

 午後からは「小菅トラウトガーデン」へ。ポンドを掘る段階から筆者がプロデュースした管理釣り場は来る3月で10周年を迎える。30人も入れば満員という小さなエリアだが「魚影の濃さは日本一」の定評。オーナーは養魚場を経営し、漁協の組合長でもある古菅一芳さん。甲斐サーモンを含めて魚の質の良さも自慢だ。

 クラブハウス「鱒の庭」でヤマメのフライ定食を食し、釣りもフライで2時間。お客さまの邪魔にならないよう、ゾンカーのサイト・フィッシングで大型ニジマスの選び釣り?を楽しんだ。

 仕上げは温泉「小菅の湯」へ。世界的にも珍しいという高アルカリ性の湯にどっぷりと浸かれば

 「ああ、やっぱり解禁が待ち遠しい」

 ▼釣況 小菅川冬季釣場(漁協)=(電)0428(87)0741=はルアー、フライ、テンカラによるキャッチ&リリース限定で日釣り券1000円は村内の商店など7カ所で発売、年券は通用しない。小菅トラウトガーデン=(電)同(78)0188=は1日券4300円、半日券3300円。木曜定休。

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