×

このゆびと~まれ

【第6回】授業改善の取り組み2(体育編2)

[ 2020年4月6日 05:00 ]

2人以上の先生で授業の準備ができるので安全で安心できる体育にもつながります。とにかく柔軟運動が大切!
Photo By スポニチ

 どうすれば子どもたちが楽しく体を動かしてくれるのか。二つのことを大切にしていくことにしました。
 一つ目は「柔軟体操の充実と継続」。二つ目は「場の設定」です。

 どちらもひとりの教師が継続して取り組むには難しい面が多々あります。そもそも体育が苦手な担任もいます。そこで、深日(ふけ)小では教師たち全員で話し合い、得意な教科や、レベルを上げたい教科を出し合いました。その結果、3人が体育の担当になりました。そして1・2年生、3・4年生、5・6年生に分担しました。

 例えば、私は2018年度は3・4年生、19年度は5・6年生の担当です。児童の数が少ないので2学年合同で体育の授業を行えます。私は6年生の担任なので、5年生の担任には、補助に専念してもらいました。

 授業が終わると教師も意見を交換します。「あんな風にやるんですね」、「なるほど」といった感想を出しながら意見交換をします。教師どうしの学びの場にもなっています。
 子どもたちも違う学年と学ぶことで、〝教え合い〟の輪が広がります。それまでできなかったことが、できるようになる子どもたちが増えています。

 小さな小学校なので、音楽や体育のような実技教科を専門的に指導できる教師はいません。なら、いないなりの前向きな工夫が必要不可欠です。では、今回はこのあたりで、このゆびと~まれ。            (岡田良平)(次回掲載は13日)

 【深日(ふけ)】大阪府の最南端、泉南郡岬町にある深日は四国や淡路島への交通の要衝として繁栄した。地区人口は1971年の8059人から、2019年には3766人に減少。深日小学校の児童数も1978年は875人いたが、2019年には74人にまで減少した。大阪市内から電車で約1時間の場所にも、少子高齢化の波が押し寄せている。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る