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【絶対!健康 若返る旅】群馬県中之条町 四万の病治す!?四つの褒美

[ 2019年3月29日 12:00 ]

翌朝は美しい四万川沿いをノルディックウォーキング
Photo By スポニチ

 熟年記者が旅をしながら健康を目指す「絶対!健康若返る旅」。今回は群馬県中之条町の四万(しま)温泉が行っているヘルスツーリズムに参加した。胃腸にやさしい温泉とヘルシー食事、アクティビティーを組み合わせたもので、タニタ監修のプログラムをベースに独自のメニューを開発。公開中の映画「まく子」のロケ地でもある名湯で、いざヘルスアップ! 

 「尾てい骨をしっかりマットに着けて足を組み背筋を伸ばして~。体の力を抜いて左手を上げ右に傾けて~。息は止めない!」。東京駅から直行バスで約3時間半。町営四万清流の湯の一室に、ヨガインストラクター・ふくだまいこさん(41)の声が飛ぶ。四万温泉ヘルスツーリズムの四万ヨガ。体のあちこちがギシギシ音を立てるようで、体の硬さに驚かされながらさまざまなポーズを約1時間。終わってみれば全身軽くなった感じだ。

 四万温泉がタニタの監修でヘルスツーリズムを始めたのは2016年(平28)から。「四万の病を治す」といわれ、1954年(昭29)に日本初の国民保養温泉地に指定された温泉で、所在地の中之条町が65歳以上の住民を対象に日常の身体活動と病気予防の関係を調査する「中之条研究」に取り組む中で生まれた。昨年から独自の内容にリニューアル。今年は「四万ごほうび湯治」と銘打ち、温泉、ヘルシー食事にオプションとしてアクティビティーを設定。ヨガはその一つというわけだ。

 参加した旅館・ホテル13軒の中から宿泊したのは「温泉三昧の宿 四万たむら」。飲泉もでき、胃腸や皮膚にいいとされるナトリウム・カルシウム―塩化物・硫酸塩泉の温泉は無色透明でやわらか。滝を見ながら入る2つの露天風呂は開放感抜群で、日頃のストレスも吹き飛んでいく。

 食事前がいいと言われ飲泉してから夕食。改良、改善を重ねたというオリジナルの「湯治懐石」(13品)を味わったが、塩は4グラム以下、野菜量は約200グラム、エネルギー量は約800キロカロリー。通常約1500キロカロリーという旅館の夕食のほぼ半分だが、味はやや薄いものの食べ応え十分。見た目も豪華で、物足りなさは感じない。

 翌朝はもう一つのアクティビティー、ノルディックウオーキングに参加した。四万温泉協会裏の駐車場に集合して、インストラクター・入沢麻子さん(37)指導の下、ストレッチ運動で体をほぐしてスタート。2本のポールを手に、「まく子」のロケが行われた“四万ブルー”が美しい四万川沿いを4キロ、1時間半。「ポールを持って歩くと全身の90%の筋肉を使う」(入沢さん)そうで、もっと歩きたくなった。

 「そう思っていただいたらうれしい。温泉、食事、運動を一度で終わるのでなく帰宅後も続けてほしい」と四万たむらの女将・田村早代さん(59)。高血圧が気になる熟年記者。温泉は度々行けないにしても、食事と運動は続けなくっちゃ!

 ≪絶やすの惜しい 湯むしうな重≫温泉で見逃されがちだが、四万温泉には絶やしてしまうには惜しい“絶メシ”のようなご当地グルメがある。「ゆうみん」のギョーザ、「カフェテラス摩耶(まや)」のビーフシチュー、「一力寿司」の握り寿司などいろいろだが、その中でも絶品は食事処(どころ)「くれない」の湯むしうな重(肝吸い、おしんこ付き、税込み3240円)。四万川沿いにある1934年(昭9)創業の旅館兼川魚料理店の名物料理で、四万川の清流で養殖するうなぎを四万の温泉で蒸し上げるのが特徴。身がしっかりしていながらとてもふくよかな舌触りで、これまで経験したことのないような食感。50年以上受け継がれるタレの濃厚さと炭火で焼いた香ばしさが、おいしさをさらに引き立てる。「これからもこの味をつなげていきたい」と3代目の羽田賢司さん(48)。「温泉」がキーワードになったうな重。貴重な健康食と言えそうだ。

 ▽行かれる方へ 電車では、JR吾妻線中之条駅からバスで約40分。車は関越道渋川伊香保ICから約1時間。宿泊料は各旅館異なり、四万たむらは1泊2食税別1万5000円から。ヨガ、ウオーキングの参加料各1500円、毎月土日の2回開催(後者は奥四万湖に場所変更)。問い合わせは四万温泉協会=(電)0279(64)2321、くれない=(電)同2006。

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