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【生島ヒロシ オヤジの処方箋】毎日散歩できるように しびれる前に腰チェック

[ 2019年2月13日 12:00 ]

生島ヒロシ
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 芸能界一、健康に詳しいアナウンサー生島ヒロシ(68)が、シニアに向けて元気に生きる方法を指南する連載「誰も教えてくれなかった“老いるショック”脱出術 オヤジの処方箋」。今回は、背骨の中を通る神経が圧迫され下半身に痛みやしびれが起こる「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」です。放置しておくと歩けなくなることもあるので、早めの対策が必要です。

 皆さん、こんにちは。生島ヒロシです。東京でも雪が降ったりと、寒さが一段と厳しいですね。インフルエンザもピークは過ぎたようですが、まだまだ油断禁物。手洗い、乾燥予防はしっかりしましょう。

 さて今回は腰部脊柱管狭窄症。加齢に伴って増えていき、70歳を超えると2人に1人がなると言われています。シニアは避けて通れません。実は私にとっても身近な病気。同い年の親しい友人が患っているんです。4、5年前から「腰の辺りが痛い痛い」って。「無理しなければ耐えられる」と言ってますが、旅行で飛行機や電車に乗るとつらいそうで。長距離移動の前は痛み止めの注射を打って、なんとかだましだましやってるそうです。でも“病気の時限爆弾”とでも言うんですかね。ある程度の負荷がかかり続けると、いつかもっと深刻な症状が出るスイッチが入ってしまう。それが怖いですね。腰は文字通り「体の要」。後述しますが、日々の動作でも注意すべきことがたくさんあります。

 【原因】主に加齢です。年を取ると椎間板の弾力が失われます。それで背骨がグラつきだす。するとストレスを受けた靱帯(じんたい)が肥大していく。グラついた背骨と分厚くなった靱帯で脊柱管が狭くなり、中を通る神経を圧迫。これにより腰、下半身に痛み、しびれが生じるのです。遺伝もあります。前述した友人がまさにそう。父親が脊柱管狭窄症でした。糖尿病もです。腰部脊柱管狭窄症の半分が糖尿病というデータもあります。

 【検査】まずは問診。少し歩くと下半身が痛み、しびれて歩けなくなる。少し休むと、また歩けるようになる。これは「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と言って、腰部脊柱管狭窄症の典型的症状です。神経が圧迫されているので、次第に痛み、しびれを感じます。休んだり、前かがみになって脊柱管を少しでも広げると和らぎ、また歩けるのです。問診ではこの間欠性跛行が出ているか、歩けなくなるまでの時間・距離などを聞きます。さらにエックス線で骨の状態をチェック。狭窄の具合をMRI(磁気共鳴画像装置)検査で調べます。

 【治療】日常生活に大きな障害とならない痛み・しびれなら、まずは薬物療法です。痛みを止めるブロック注射もあります。腰部を固定するコルセットを着けることもあります。痛み、間欠性跛行があまりにもひどい場合には手術です。神経を圧迫している箇所を取り除きます。ずれを矯正するため、金属性器具で骨を固定することもあります。

 【予防法】実は、脊柱管が狭窄状態になっていても痛みが出ない人もいます。でも高齢者の2人に1人がなる可能性があると聞いたら心配になりますよね。そこで日常の動作で特に気をつけるべきこと3点。(1)顎を引いて、背筋、膝を真っすぐ伸ばして立つ。猫背は背骨に負担をかけるので厳禁!(2)立ち仕事の時、片方の足を低い台の上に乗せる。階段を上る時のような姿勢。腰への負担が軽減!(3)物を持ち上げるときは片方の膝を床につける。立ったまま、しゃがんだ姿勢から持ち上げると腰への負担が激増!単純なことですが、気を付けるのと気を付けないのでは全然違いますよ。あと体が沈み込むようなソファも、リラックスはできますが、腰には良くないですね。股関節、膝関節が直角になる硬めの椅子、ソファがいいですね。ベッドも同じ。あまりにも沈み込むのは良くないといいます。

 私がラジオでお世話になっている牧田総合病院(東京都大田区)脊椎脊髄センター長の福井康之先生は、間欠性跛行が出たらとにかく専門医へ、と強く勧めます。福井先生はみのもんたさんほか、たくさんの芸能人の脊柱管狭窄症を手術した先生です。

 福井先生は、間欠性跛行が表れたら、爪先立ちで数歩歩けるか、かかと立ちで数歩歩けるか、で状態をチェックするといいと言います。これができれば、状態としてはまだ手遅れではないんですって。進行すると失禁したり、時には便漏れすることも。下半身への神経がブロックされるからで、脳からの排尿、排便の指令がうまく伝わらないわけです。また男性の場合は、性的刺激もないのにずっと勃起状態が続く、逆にEDでもないのに勃起しなくなるということも。これも同じ仕組みです。失禁や勃起異常が起きたら、かなり進んでいると考えられるそうです。

 特に地方で、移動はもっぱら車というシニア層は気を付けましょう。都市部では電車や地下鉄と通勤・移動で何かと歩く。だから間欠性跛行に気付きやすい。でも車中心の生活では、そのサインを見落としやすい。福井先生の元には、手術しても神経が回復しない状態になってから訪ねてくる地方の患者さんも多いんですって。

 まず、毎日散歩に出ましょうよ。20分ぐらいでいいんです。腰が痛かったらつえをついても、シルバーカーを押してでもいい。脊柱管狭窄症の進行具合もチェックできますしね。前かがみで乗れる自転車は最適の運動だそうですよ。寒さ対策はしっかりとね!

 ◆生島 ヒロシ(いくしま・ひろし)1950年(昭25)12月24日生まれ、宮城県出身の68歳。米カリフォルニア州立大ロングビーチ校ジャーナリズム科卒業後、76年にTBS入社。89年に退社し、生島企画室を設立。TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食・一直線」(月〜金曜前5・00)は、98年から続く長寿番組。名物コーナー「教えてドクター!病気が逃げてく健康習慣」に登場する名医たちとの親交から、芸能界きっての健康通。

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