ABC社員が個人情報含む警察資料や取材メモ一時紛失 同局「一連の行動の怠慢あってはならない」
ABCテレビは24日、同局社員が警察資料や業務上知り得た個人情報が含まれる資料等を一時紛失していたことを発表した。
同局によると神戸支局記者が12日、姫路市内での取材後、同市内商業施設内の個室トイレを使用した際に、兵庫県警各署から配布された広報資料4枚や、取材先からのリリース、取材依頼書、取材メモなど約10点を入れたファイルケースを置き忘れた。ファイルケースはその後、同施設従業員が見つけて17日まで保管。その後、姫路署に遺失物として届けられた。
姫路署から18日に同記者に連絡があり、記者はその時点で初めて紛失に気がついたという。すぐに受け取りに行くことができず、19日になって同支局長へ報告。22日に姫路署で紛失したケースを受け取った。
同局広報部は「経緯から、個人情報の漏洩は起きていないものと考えております。7月24日現在、弊社や各警察署への問い合わせ等はなく、また該当するようなSNS上での書き込みも確認されておりません」と説明した。
同局は「資料の遺失に加え、社への速やかな報告を怠っていたこと等、遺失に気づいてからの一連の行動の怠慢はあってはならないことです。本事案の発生を重く受け止め、個人情報および広報資料の取扱いに関するルールを見直します。本事案は報道記者としてのモラルが問われるものでもあり、全記者およびスタッフに対して、扱っている情報の重要性や機密性、その管理について、あらためて教育・指導を徹底してまいります」と再発防止に取り組む構え。
また「本事案は、取材活動の過程で知り得た重要な個人情報を軽んじた行為であり、許されるものではありません。職務に対する意識の低さを猛省すると同時に、以後このようなことがないよう管理体制をより一層強化し信頼回復に努めてまいります」と謝罪した。同記者への処分等は、今後の調査を経て、厳重に対処するとしている。