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東名あおり運転事件 石橋被告が差し戻し控訴審判決で暴言「俺が出るまで待っとけよ」懲役18年

[ 2024年2月27日 04:40 ]

 神奈川県大井町の東名高速道路で2017年、あおり運転で事故を引き起こし、一家4人を死傷させたとして自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われた石橋和歩被告(32)の差し戻し控訴審判決で、東京高裁は26日、懲役18年とした一審判決を支持し、被告の控訴を棄却した。

 黒いスーツ姿の石橋被告は、イスの背もたれによりかかり、時折、腕を組んだり、首をひねるような様子を見せながら判決を聴いた。退廷時には3人の裁判官に向かって「お前ら」と声を荒らげ、「俺が出るまで待っとけよ」などと強い口調で吐き捨てた。

 「あおり運転」が社会問題化し、道交法の改正など厳罰化の契機になった事件。判決によると17年6月5日、パーキングエリアで静岡市の萩山嘉久さん=当時(45)=に駐車位置を非難され、逆上して追走。あおり運転で停止させ、後続トラックの追突で萩山さんと妻友香さん=同(39)=を死亡させたほか、娘2人にケガをさせた。

 弁護側は運転と被害者らの死傷結果に因果関係が認められないなどと主張したが、安東章裁判長は「(因果関係があると認定した)一審判決の判断が論理則、経験則に照らして不合理とは言えず(一審判決に)事実誤認はない」と述べた。

 裁判員裁判で審理された18年12月の一審横浜地裁判決は懲役18年とした。19年12月の二審東京高裁判決は、一審に続き危険運転致死傷罪の成立を認めたが「地裁での手続きに法令違反があった」として破棄。差し戻し後の裁判員裁判で22年6月、改めて懲役18年の判決が言い渡された。

 異例の4度目の判決となった石橋被告。裁判官への“捨てゼリフ”に反省の色は見えず、法廷にはむなしい空気が残った。

 《元検事・亀井弁護士の見解》裁判官に向かって暴言を吐くと、どのような罪に問われるのか。元検事の亀井正貴弁護士は「今回のケースは判決が出て、既に期日が終わっているため脅迫罪にあたる」と指摘。事件化されるかは「裁判官が被害届を出すかどうかということになる」とし「私の記憶の限りでは(暴言に)被害届を出したというケースは思い浮かばない」とした。

 一方、裁判の最中の暴言については「“公務執行妨害”または“法廷等の秩序維持に関する法律”が適用される可能性がある」と説明。「適用範囲が比較的広い“法廷等の秩序維持に関する法律”では、20日以下の監置場での留置か3万円以下の過料、または両方が科される」とした。

 《主な裁判官への暴言》

 ◇「判決いらん」 殺人などの罪に問われた被告が2001年11月の判決公判で、判決言い渡し前に「判決いらんわ」と言い、担当弁護士の首を絞めた

 ◇「バカ」 03年7月に恐喝や詐欺などの罪に問われた暴力団組員の被告が、公判中に退廷を命じられ刑務官に連れ出される際「ふざけるのもいい加減にしろ。バカ」と発言

 ◇「エセ裁判官め」 09年2月に傷害事件の公判で被告が、証人尋問に答えていた被害女性に暴言を吐いた後「裁判なんか茶番だ。エセ裁判官め」と発言

 ◇「後悔するぞ」 殺人などの罪で21年8月に福岡地裁で死刑判決を受けた暴力団トップの被告が、裁判長に向かい「あんた、生涯このこと後悔するぞ」と威嚇

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