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岸田首相、腰砕け… 岸田派離脱表明も麻生氏、茂木氏、森山氏には派閥会長離脱求めず

[ 2023年12月8日 05:30 ]

 自民党安倍派(清和政策研究会)による政治資金パーティーの収入キックバック疑惑をはじめ、派閥の「政治とカネ」を巡る問題に世論の厳しい目が向けられる中、岸田文雄首相は7日、在任中は自身が会長を務める岸田派(宏池会)を離脱する意向を表明した。会長は空席のままとする。政権を揺るがす事態となり、派閥にとどまるのは理解を得られないと判断。事実上、追い込まれた格好だ。

 官邸で記者団に、党幹部を集めた6日の緊急会合で「国民の信頼回復へ一致結束した努力」を指示したとした上で、首相と党総裁在任中の派閥離脱を表明。「私自身が先頭に立って、政治の、党の信頼回復のために戦うんだという思いから決断した」などと述べた。

 先月21日の衆院予算委員会で、派閥パーティー問題を巡り野党から会長を辞めるよう迫られ、突っぱねたばかり。その後、疑惑は拡大。8日の衆参両院の予算委員会集中審議で野党の猛攻を受けるのは必至で、6日の派閥パーティーの当面自粛指示に続く二の矢で攻撃の芽を摘もうとの思惑が透ける。

 しかし、党役員の麻生太郎副総裁と茂木敏充幹事長、森山裕総務会長も派閥会長のまま。退任を求めるか問われると、迷うことなく「考えていない」とキッパリ。各派閥に対して実態解明の指示もできておらず、「先頭に立って」と3回も繰り返したのとは裏腹に、本気度が問われる腰砕けの印象を与えた。

 2012年10月、古賀誠元幹事長から会長の座を引き継いだ首相。在任中の派閥離脱は慣例となっているが、21年10月の首相就任後も会長ポストに居座り続けた。1957年創設と長い歴史のある宏池会の会長にこだわったとされる。今年1月には、首相と距離を置く菅義偉前首相から「派閥政治を引きずっているというメッセージになって、国民の見る目は厳しくなる」と苦言を呈されていたが、お得意の「聞く力」はなく無視。事態の悪化を招き、岸田派内からも「首相就任当初から離れるべきだった」と不満が出ている。

 自民党関係者は「派閥そのものが問われる中、復帰前提の離脱なんてお茶を濁す対応で何の解決にもならない。ザル法と言われる政治資金規正法の厳罰化などに踏み込まないと世論の離反は止まらないだろう」と話した。

 ≪安倍派 事務総長側にも還流 特捜部が13日国会閉会後にも事情聴取≫安倍派の事務総長経験者の国会議員側にもパーティー券の販売ノルマを超える売り上げ分が派閥から還流されていたことが7日、分かった。東京地検特捜部は政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)の疑いで捜査。事務総長経験者も含めた安倍派議員を13日の国会閉会後に事情聴取するとみられる。

 不記載罪などの時効は5年。2018年1月以降の事務総長は、下村博文元文部科学相、松野博一官房長官、西村康稔経済産業相の順で就任。現在は高木毅国対委員長。

 特捜部は事務総長も還流の仕組みを把握していたとみているもようだが、党内からは「他界した細田博之前衆院議長と安倍晋三元首相が会長時代に指示など中心的役割を果たしていたならば、派閥側の収支に関しては議員の立件は難しいのでは」との声が出ている。

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