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前原氏と福山氏が京都選挙区で火花 民主、民進党時代の盟友が2枠を巡る熾烈な古都決戦

[ 2022年6月30日 05:30 ]

 京都選挙区で5選を目指す立憲民主党前幹事長の現職、福山哲郎氏(60)がピンチに陥っている。国民民主党・前原誠司代表代行(60)が日本維新の会新人候補の支援に回った。同じ京都を地盤とする民主党、民進党時代の盟友がライバルを応援することで懸念されるのが“前原票”の行方。立民の泉健太代表(47)のお膝元で、2枠を巡る熾烈(しれつ)な争いが繰り広げられている。

 福山氏はこの日、京都市内で街頭演説を行った。選挙戦に入って8日目で声はかすれ気味で「厳しい戦いだ」と通行人らに訴えた。
 今回の選挙戦では必死の姿勢をアピールする。「何とか、何とか勝たせていただきたい。何とか生き残りたい」。日焼けした顔でマイクをギュッと握り、何度も聴衆に頭を下げ、手を合わせる。

 9候補中、唯一の現職。「知名度も抜群で当初は陣営にもそれほど危機感はなかったはずだ」と府政関係者は指摘。流れが変わったのは4月だ。国民の前原氏が「中道保守の改革勢力をまとめ上げる」と維新候補推薦を表明し、維新が新人の楠井祐子氏(54)を擁立。ともに旧民主党を支えた前原氏が対立候補側に付いたことで、福山氏の危機感は強まっていった。

 背景にあったのは2人の確執だ。ともに京都を地盤として元々は盟友関係にあったが、17年の旧民進党分裂でたもとを分かった。19年参院選静岡選挙区で福山氏が国民現職に対抗候補を立てたことで確執は深まった。今回の維新支援を巡り、前原氏は「福山さんを排除するとか敵対する気持ちはない。定数2なので福山さんも頑張ってほしい」と表向きは敵意を示していない。だが「本音は違うはず」と地元関係者の声が聞こえてくる。

 序盤情勢調査では、自民党新人の吉井章氏(55)を含め福山氏、楠井氏が三つ巴の戦いとされる。「共産党が元々強い地域だけに有力4党の戦い」とみている地元関係者も多い。府政関係者は「福山氏にとっては16年に応援を受けた前原氏が離れたことで一定の影響は出るだろう」と指摘する。

 焦点は“前原票”の行方だ。福山氏の選対本部長を務める山井和則衆院議員(60)は「国民の支持者にも維新へ拒否反応を示す人がいて、全部の票がいくとは思わない」と分析。一方、前原氏は維新候補の街頭演説に寄り添い、松井一郎代表(58)ら幹部も応援に入って“維新&前原連合”をアピール。公明党支持層の一部も楠井氏に流れており、関係者は「公明の支持団体・創価学会と関係が良好な前原氏が動いている」と明かす。

 ≪“高い壁”京都制して東進への勢いを≫これまで福山氏は他候補の応援で全国を駆け回り、自身の選挙は地元支援者に任せっきりだった。今回はさまざまな応援を受ける側。古都の戦いは例年以上に熱くなっている。全国政党を目指す維新は、京都、大阪、兵庫の関西圏をはじめ、東京、神奈川、愛知の6都府県を「最重点区」に指定。中でも京都の位置付けは別格だ。

 大阪で極めて強固な地盤を築いてきたものの、同じ関西圏で隣接する京都は“高い壁”として立ちはだかったまま。前回2019年参院選では公認候補を立てていなかったが、昨秋衆院選では6つある小選挙区に3人を擁立。しかし、全員最下位。かろうじて1人が比例で復活当選した。次期衆院選を見据える維新は、京都を制し“東進”へ勢いを得たいが、足場がないのがネック。前原氏は是が非でもタッグを組みたいピースだった。

 京都市出身で、同志社女高から同大に進んだバリバリの京都人の楠井氏。しかし、知名度はいまひとつ。手厚いバックを背景に「選挙戦はこれから。どれだけ知名度を上げられるか」と話した。

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