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知床観光船 社長立ち合いで現場検証を実施 4つの事故原因解明ポイント

[ 2022年5月29日 05:30 ]

 北海道・知床半島沖の観光船「KAZU 1(カズワン)」沈没事故で、第1管区海上保安本部(小樽)は28日、海底から引き揚げた船体を網走港で押収し、業務上過失致死容疑で船体の現場検証を実施した。運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長(58)も立ち会った。事故原因の究明に向けて捜査が本格化。検証に先立ち、海上保安庁の特殊救難隊員が船内で行方不明者を捜索したが、見つからなかった。

 午後0時半ごろから、海上保安庁と書かれたヘルメットを着用した係官らが次々と到着。薄暗い船内をライトで照らして作業を進めた。桂田社長は黒の上下に白いヘルメット姿。夕方、立ち会いを終えて係官と共に出てきた後、近くに止めた車に素早く乗り込んだ。

 1管や道警などはきょう29日から3日間、大規模な態勢で集中捜索を実施する方針だ。無線で「エンジンが止まった。船の前の方が沈んでいる」と異常を伝え、消息を絶ったカズワン。神戸大海洋政策科学部の若林伸和教授によると、捜査のポイントは主に4つ。

 (1)船体の損傷状況 「船体の傷や穴の有無をくまなく確認し、それが事故につながるものだったのか解明する」と若林氏。水中カメラなどによる調査の結果、船底に穴が見つかったとの情報もある。

 (2)エンジンの状況 エンジンを調べることで「なぜ止まったか」に結びつく可能性がある。「エンジンが焼き付いていたら、潤滑油がしっかり回っていなかったことになる」と若林氏。出航前に正しくオイル交換が行われていたかなど整備不良の疑いも出てくる。燃料切れで停止した可能性もあるため、燃料タンクの残量確認も大切だとした。

 (3)前方の一部窓ガラスが割れた原因 船体前方に並んだ窓ガラス3枚のうち、中央の1枚が割れていた。ガラスの破片などが船内に残っていた場合、航行中に波に叩かれたことで割れ、そこから船内に水が浸入したことも考えられる。

 (4)携帯電話などの遺留品 船内から乗客乗員のものとみられる携帯電話やタブレット機器、カメラがすでに回収されている。若林氏は「端末のGPS受信機を分析すれば、実際の航行ルートの解明が期待できる」と指摘。当日記録された写真や映像のデータが復元されれば、事故までの詳しい経緯の特定につながる。


 

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