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知床観光船「カズワン」33日ぶり海面に姿 数日かけ水抜き後に陸揚げへ

[ 2022年5月27日 05:30 ]

 北海道・知床半島沖で観光船「KAZU 1(カズワン)」が沈没した事故で、専門業者「日本サルヴェージ」は26日、えい航中に水深182メートルの海底に落下したカズワンの船体をワイヤで海面上までつり上げた。14人が死亡、12人が行方不明となっている事故から33日ぶり。日没直前の午後6時55分ごろ、カズワンの白い船体が斜里町の沖合で姿を見せた。

 作業船「海進」の左舷に集まった10人超の乗組員が慌ただしく動く。大型クレーンがワイヤをゆっくりと引き揚げ海面に。船体前方の窓の1カ所には板が張られていた。引き揚げ前に、事故時に破損した箇所をふさいだ可能性がある。船首付近の手すりは外れていた。

 この日の作業は午前8時ごろスタート。カズワンに取り付けたベルトをつり上げ用の鉄枠に接続。午後からワイヤを巻き、船体を引き揚げる作業を進めた。当初午後1時にはつり上げが終わっているはずだったが、潮の流れが速いことから大幅に遅れ、疲れからか船上で座り込む作業員もいた。

 カズワンは「横抱き」と呼ばれる手法で海進の左舷側にベルトやロープで固定。27日にも網走港に入り、数日かけて内部の水を抜いてから陸揚げ。事故原因の特定に向けた船体の調査が本格化する。

 カズワンは、海進が23日に水深約120メートルから水深約20メートルまでつり上げたが、えい航中だった24日午前に落下。ウトロ港から西約11キロの水深182メートルの海底に沈んだ。

 事故原因解明には「どこから船内に浸水したか」の特定が不可欠だ。船体調査では傷の有無や場所、エンジンの状態の2つがポイントになるが、2度沈んだことで事故原因の特定が難しくなったとの見方もある。ある地検幹部は「えい航中の落下で船体に傷が付いていればまずい。(いつの傷か)区別できなければ立証は困難になる。いずれにしても時間はかかる」との認識を示した。運航会社社長らに対する捜査の長期化も懸念される。

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