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「金は全て使った」はウソ?誤給付問題 阿武町に3500万円余返還

[ 2022年5月24日 05:30 ]

 山口県阿武町が誤って振り込んだ給付金4630万円の一部を使用したとして、電子計算機使用詐欺容疑で同町の無職田口翔容疑者(24)が逮捕された事件で、出金先の一つの決済代行会社「A社」から3500万円余りが町の口座に振り込まれたことが23日、分かった。県警や町が詳しい経緯を調べている。

 田口容疑者は「金はオンラインカジノで全て使った」と供述していたが、A社には送金したのみで、蓄えていた可能性が浮上してきた。

 捜査関係者によると、町は4月28日、田口容疑者の出金先の口座2つに、差し押さえの仮処分を申し立てていた。そこにA社の口座が含まれ、差し押さえられていた可能性がある。だが、元大阪地検検事の亀井正貴弁護士は、今回のA社から町への振り込みを、田口容疑者の同意に基づく自主返還と推測する。

 5月18日に田口容疑者が逮捕された後、代理人弁護士は20日、同容疑者が町からの誤って振り込んだ4630万円を返還する請求を無条件に認める「認諾」手続きを取ったと表明。同日、町によってA社からの約3500万円の振り込みが確認された。亀井氏によると「認諾と同じ日の強制執行は非現実的」といい「町と容疑者、双方の弁護士がお金の返還について協議をしていたのでは」と話した。また「残高がなくなった後に、業者が肩代わりすることは考えにくい」と、田口容疑者がお金を残していた可能性も指摘した。

 A社から町への振り込み元が、A社にある田口容疑者の資産だった場合、罪が軽くなることもある。田口容疑者が今後、出金した全額に対して容疑がかけられた場合、亀井弁護士は「少なくとも実刑3年」とした上で「3000万円以上の返還となれば、実刑は半分以下になるだろう」と述べた。

 町民には「お金が戻ってホッとした」と安ど感もある一方で、誤送金について「検証や改善は必要」との声も上がっている。

 田口容疑者に給付金や弁護士費用など、約5115万円を求めて山口地裁萩支部に提訴している町は「係争中のため、お答えは控える」とコメント。花田憲彦町長が24日、給付金の回収状況について記者会見を開く予定で、返金の詳細や町の対応に注目が集まる。

 《残る1040万円は…》田口容疑者は4630万円が誤入金された4月8日以降、A社とは別のオンライン決済代行業者2社と取引していた。それぞれ300万円と400万円を各1回振り込み、このうち400万円の振り込みが逮捕容疑になった。他に、買い物の際などに口座から代金を引き落とすデビット決済で計約340万円を出金。この計約1040万円は返還されておらず、一部はオンラインカジノで使われた可能性がある。

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2022年5月24日のニュース