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岸田首相のしたたか力 地元・広島でのG7開催など支持取り付け バイデン氏「了解」

[ 2022年5月24日 05:30 ]

 岸田文雄首相は23日、来日中のバイデン米大統領との首脳会談で、2023年に日本が開く先進7カ国首脳会議(G7サミット)の開催地を広島市とする意向を伝達、バイデン氏から支持を取り付けた。戦争被爆地でのサミット開催は初めて。ウクライナ情勢を巡り機能不全に陥っている国連改革の必要性も指摘。賛意を示したバイデン氏から、改革された安全保障理事会で日本が常任理事国入りすることを支持するとの発言も引き出した。

 首相は広島出身。会談後の共同会見で「唯一の戦争被爆国の首相として、広島ほど平和へのコミットメントを示すのにふさわしい場所はないと考える」と胸を張った。

 「核兵器のない世界」の実現をライフワークに掲げてきた首相。広島開催実現には、核兵器大国・米国の同意が不可欠という状況下、核軍縮を訴えるバイデン氏に直接伝える機会を探った。迎賓館での首脳会談。少人数会合、ワーキングランチと続いた後、立ち話で2人きりになるタイミングを見計らい、広島開催を切り出した。じっと聞いていたバイデン氏は「了解だ」と即答。官邸幹部は「ピンポイントのタイミングを狙った」と明かした。

 一方、核保有国の英国、フランスは、首脳の被爆地訪問への慎重論が強いとされる中、事務レベルで各国の意向を探り、根回しも進めてきた。4月上旬、G7各国の外交当局幹部が集まった会合で「ある国から、広島で問題ないとの声が上がった」(外交筋)。反対国はないとの報告が首相に届いたのは、首脳会談まで1週間を切った段階。政府関係者は「安保理の件も含め、首相のしたたか外交が実を結んだ」と話した。

 自民党関係者は、政府が6月下旬にドイツで開かれるサミットまでに開催地を決定するとしていたことから、「早めに決着させ、共同会見という目立つ場で表明。岸田さんはおいしいところを持っていった」と評した。

 首相は会見で、1960年代前半に当時のケネディ大統領が池田勇人首相に贈った「太平洋は日米を分かつものではなく、つなぐもの」との言葉を紹介。池田氏は同じ広島出身で、岸田派の源流である宏池会の創設者。

 会見の最後にはバイデン氏とガッチリ握手し、これ以上ないというほどの笑顔を見せた。自民党関係者は「参院選で勝利し解散しなければ、2025年まで国政選挙がない“黄金の3年”を手に入れる。宏池会による長期政権が見えているのだろう」と受け止めた。

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