東京2198人感染で現実味 新定義なし濃厚接触者急増なら社会インフラ崩壊

[ 2022年1月13日 05:30 ]

国内の新たな新型コロナウイルス感染者数が1万3000人を超えたことを伝える電光掲示板=12日午後8時34分、東京・渋谷
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 東京都は12日、新型コロナウイルスの感染者が新たに2198人報告されたと発表した。2000人超となるのは昨年9月4日以来。直近7日間を平均した1日当たりの新規感染者数は1148・7人で前週比847・1%だった。

 小池百合子知事は全国知事会で現状について「オミクロン株疑いが最新の分析では9割を超えている」と指摘。新規感染者数は年明け以降で約28倍になっているとして「まさに驚異的なスピード」と危機感をにじませた。

 大阪府では1711人。1000人超えは昨年9月15日以来。このほか4県で過去最多となるなど、全国では昨年9月9日以来の大台突破となる1万3244人を数えた。

 オミクロン株が猛威を振るう中で、危惧されるのが濃厚接触者の拡大に伴う社会インフラの崩壊だ。他地域より先に感染が広まった沖縄県では欠勤した医師や看護師らが628人となり過去最多を更新。救急患者の受け付けを制限する医療機関も多く、医療逼迫(ひっぱく)を招いている。欠勤しているのは感染者ばかりではなく、濃厚接触者が多数いるからだ。

 濃厚接触者と認定された場合、現在は14日間の自宅待機が求められる。感染から発症までの潜伏期間を最長で14日間としているためで、この間にPCR検査で陰性が出ても期間は変わらない。しかし、オミクロン株は感染力が強い一方、潜伏期間はデルタ株より短いとされ、隔離措置内容の見直しを求める声も高まっている。

 米国では新規感染者数が1日約140万6000人を記録。医療逼迫を避けるため、カリフォルニア州では医療従事者が陽性となった場合、無症状であればそのまま勤務し、陽性患者に関して治療が可能。疾病対策センターでは、陽性者の推奨自主隔離期間を10日間から5日間に短縮するなど指針変更も行っており、医療従事者が濃厚接触者となっても、ブースター接種などを済ませていれば隔離不要となるケースがある。感染者数が減少に転じた南アフリカや、英国のように行動規制を緩和し“共生”を目指す国もある。

 公明党の石井啓一幹事長はこの日、官邸で岸田文雄首相と会談し、濃厚接触者の待機期間を短縮するよう求め、大阪府の吉村洋文知事も「株に合わせた対応を考えないと社会インフラが成り立たなくなる」と期間短縮の必要性を強調した。感染者1人あたりの濃厚接触者は、平均すると5人程度とされており、感染拡大が進めば進むほど濃厚接触者は桁違いに増加。石井氏との会談で「オミクロン株の特性を踏まえた対応が求められる」と応じた首相。特性が完全には解明されていない中、柔軟な対応が求められている。

 〇…厚生労働省はオミクロン株対策で、医師や看護師が濃厚接触者になった場合でも、毎日検査を行えば勤務できると自治体に通知した。都道府県が見直した医療提供体制計画も発表。昨年11月末時点と比べ、全国で3割増となる約1万6000の医療機関が自宅療養者への往診や健康観察に協力する。保健所の負担を和らげる狙い。

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