山梨と和歌山で震度5弱 専門家「富士山噴火につながる危険もある」

[ 2021年12月4日 05:30 ]

 震度5弱の地震が3日午前6時37分ごろに山梨県で、午前9時28分ごろに和歌山県で発生した。関東と関西を中心に、広い範囲で震度4~1の地震が観測された。富士山の噴火や南海トラフ巨大地震への懸念から緊張感が走り、今後の大地震を警戒する声も上がった。

 気象庁によると、山梨県の地震の震源地は同県東部の富士五湖で、震源の深さは19キロ。地震の規模はマグニチュード(M)4・8と推定される。同じ震源地では3日午前2時18分ごろに震度4、同2時23分ごろにも震度3の地震があった。山梨県警や消防などによると、ケガ人や建物などの被害の情報は入っていない。

 和歌山県の地震の震源地は紀伊水道で、震源の深さは18キロ。地震の規模はM5・4と推定される。震度5弱を観測した御坊市では、市役所の窓ガラス30枚以上が割れ、書棚から書類が落ちた。市職員は「十数秒間揺れを感じた」と話した。職員や来庁者は一時、建物の外に避難。御坊市立御坊中では、3階の天井の一部が落下した。

 気象庁は、山梨県の地震について「富士山の観測データに特段の変化はない」とし、和歌山県の地震についても「南海トラフ巨大地震の発生可能性が平常時より高まっているとは考えていない」との見解を示した。

 一方、武蔵野学院大の島村英紀特任教授(地球物理学)は、山梨県で震度3以上の地震が連続し、震源の深さが20キロほどと深い位置だったことに着目。「震源の深さが深い低周波地震で、マグマの流動によって起きるもの」と説明。過去に同地で低周波地震が頻発し、その後収まった事例もあり「今回も収まるかもしれないが、マグマの流動で富士山の噴火につながる危険も十分にある」と語った。また、和歌山県の地震は「過去の南海トラフ地震では、その少し前に西日本の直下型地震が相次いだ。その一つではないか」とした。

 島村氏も気象庁も2つの地震に直接的な関係はないとしている。その上で、気象庁は「揺れの強かった地域では、地震発生後から約1週間は、最大震度5弱程度の地震に注意が必要」と呼び掛けている。島村氏も「富士山噴火も南海トラフもいつ起きてもおかしくないので注意するべきだ」と警鐘を鳴らした。

 ≪縁起がいい?富士山に笠雲≫山梨県富士吉田市で3日朝、富士山に巨大な笠雲(かさぐも)がかかっているのが見えた。雪化粧をした山頂付近を分厚い雲がすっぽりと覆い、まるで白い帽子か座布団をかぶせたかのよう。甲府地方気象台によると、笠雲は太平洋から吹いてくる湿った暖かい空気が山の斜面にぶつかったあとで上昇し、上空の冬の冷気によって冷やされ生じる現象。3日は、富士山に近い河口湖付近の午前9時の気温は8度だった。この日、富士五湖で地震が頻発。富士山の噴火を懸念する声も上がったが、周辺地域では笠雲は“縁起がいい”とされる。

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