中国テニス選手安否問題の謎 禁断のプーさん、バッハ会長TV電話、通訳ら2人同席…なぜ

[ 2021年11月24日 05:30 ]

自撮り写真の左下に写り込んだ「くまのプーさん」(中国国営メディア「CGTN」の沈詩偉氏のツイッターから)

 中国最高指導部メンバーだった張高麗元副首相との不倫関係を告白し、安否が懸念される中国の女子テニス選手、彭帥(ほう・すい、35)を巡って、中国のメディア関係者が「彭帥の近況」とする一連のSNS投稿に不審な画像があるとの指摘が浮上している。中でも、中国でタブーとされる「くまのプーさん」が写り込んだ自撮り画像に注目が集まっている。

 投稿は中国国営テレビ局CGTNの編集者によるもので、自室でパンダのぬいぐるみを持つ彭帥とともにプーさんが写っている。これを中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報の編集長が引用し「彼女はここ数日、自宅で自由に過ごし邪魔されたくないと思っている」などと20日に投稿した。

 プーさんは、習近平国家主席を指す隠語とされる。2013年の米中首脳会談の際には、当時のオバマ大統領と並んで歩く習氏をプーさんになぞらえた画像がネットに流出。以来、中国当局は「プーさん」と習氏を絡めたネット検索ができないよう規制してきた経緯がある。

 そのため、写り込んだプーさんを巡り、台湾メディアが「彭帥が、監視されているとのメッセージを込めたとの噂もある」と報道。逆に「検閲はないという当局の情報戦略」との声もある。ネット用語でパンダが「公安機関」を指すといわれることから、パンダのぬいぐるみを巡る臆測も広がっている。

 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長と彭帥によるテレビ電話を巡っても、不審な点が浮上。通訳ら2人が同席したとされることに海外メディアは「彭帥は英語が堪能なのに変だ。当局の希望する言葉に訳されたのではないか」と指摘。中国政府などに安否調査を求めてきた女子テニス協会(WTA)はいまだに連絡を取れないにもかかわらず、なぜバッハ会長が会談できたのか疑問視する声も上がっている。

 今月2日、彭帥が告白して以来、沈黙を続けてきたIOC。ここにきて突然、中国政府の説明をうのみにしたようにも見えるため、来年2月の北京五輪で利害が一致した両者の結託した“火消し”との見方も根強い。国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチは「中国政府のプロパガンダに加担するな」とIOCを批判する声明を発表。選手による国際団体「グローバル・アスリート」も「虐待的な権威主義体制と一体になり、人権を無視している」と非難した。

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