安倍元首相 悲願の「安倍派」発足 自民最大派閥“ビッグボス”就任も順風とは言えず…

[ 2021年11月12日 05:30 ]

 自民党最大派閥の細田派(清和政策研究会)は11日の総会で、安倍晋三元首相の約9年ぶりの派閥復帰と会長への就任を正式に決定、「安倍派」が発足した。一方、旧竹下派は会長代行の茂木敏充幹事長を次期会長に内定し、衆院選で落選した石原伸晃元幹事長は石原派の会長辞任を正式表明。“ポスト岸田”をもにらみながら、派閥再編の動きが加速していきそうだ。

 党本部で開かれた細田派の総会。清和会としては10代目の会長に就いた安倍氏は「次の世代に誇りある日本を引き継ぐため、皆さまと共に力を尽くしていきたい」とあいさつ。自ら党内議論をリードしてきた憲法改正にも触れ「改憲はまさに立党以来の党是だ。その議論の先頭に清和会は立とうではありませんか」と呼び掛けた。

 衆院議長に就いた細田博之氏の後任として最大派閥を率いることになった安倍氏。2012年の党総裁就任に伴い派閥を離脱し、20年9月の首相辞任後も無派閥だったが、派内で復帰と会長就任への期待が高まっていた。

 清和会は衆院選後も第2派閥の麻生派に40人近い差をつける圧倒的多数を擁しており、安倍氏は記者団に「最大の政策グループだから、当然、岸田政権をしっかりと支えていく背骨でありたい」と主導権を握り続ける自負心をのぞかせた。

 2度にわたり首相を務めた安倍氏にとっても領袖(りょうしゅう)の座は「悲願であっただろう」(自民党関係者)。12年総裁選では派閥会長だった町村信孝氏らを破って返り咲いており、同関係者は「当時は名門派閥の亜流と見る向きもあった。父の晋太郎元外相が2代目会長を務めており、本人にもいろいろな思いがあったのではないか」と話した。

 今後はキングメーカーとしての地位を固めていくとみられるが、安泰とは言い切れないと指摘する声も。資金面など党内の実権を握る幹事長ポストは旧竹下派が押さえ、源流を同じくする岸田派、麻生派、谷垣グループによる「大宏池会構想」もくすぶる。さらに、「桜を見る会」前日の夕食会費補てん問題を巡る安倍氏不起訴について、検察審査会が一部を不当と議決し東京地検特捜部が再捜査。政府関係者は「展開次第では“足かせ”となる。人数だけを頼みにする背骨では心もとない」と話した。

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