無所属・細野氏VS党公認・吉川氏、自民系候補2人 静岡5区の異様な争い

[ 2021年10月24日 05:30 ]

衆院選2021 31日投開票

衆院選公示日の19日に演説を行う細野豪志氏
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 静岡5区では自民党系候補2人が異様な戦いを繰り広げている。「無所属二階派」という立ち位置の細野豪志氏(50)と、党公認で岸田派所属の吉川赳氏(39)だ。旧民主党出身でかつては「野党のエース」とも言われた細野氏は8回目の当選を果たし、晴れて自民党入党を目指す。対する吉川氏は細野氏相手に3連敗中。「我こそは自民本流」と訴え、総裁派閥の名に懸けて負けられない一戦に臨んでいる。

 三嶋大社(静岡県三島市)前で行われた公示日の出陣式。細野氏は小雨がぱらつく中、200人を超える聴衆を前に「無所属では顔写真のポスターを貼れない、政見放送ができないなどのハンデがある。しかし、野党から自民党に入るにはこれくらいのハンデを乗り越えなくてはならない」と力強く話した。支援者らに丁寧にあいさつ、時折グータッチをしながら登場し、「やっぱ顔もスタイルもかっこいい」との黄色い声も漏れた。

 2000年の衆院選に旧民主党公認で出馬し初当選。同党政権では要職も務めた。前回衆院選では旧希望の党の立ち上げに参加したものの同党は惨敗。解党後に無所属となった。外交や安全保障を重視する立場から自民党入党へ活動をシフト、19年1月に特別会員として二階派に入会した。

 与野党から批判を浴びたが、現在に至っても不信感は拭えていない。自民党批判を繰り返していただけに、自民党の地元支部は県連に細野氏入党拒否を繰り返し要望。後ろ盾の二階俊博氏(82)は幹事長職を降ろされ、逆風にさらされている状況だ。細野陣営は「他の候補者とは積み重ねてきた実績が段違い」と話す一方、無所属の厳しさは隠せない様子だ。

 対する吉川氏は「公認を頂くことで構図は固まった」と公認候補を前面にアピール。細野氏相手に3連敗中で、しかも、14年と17年は比例復活もできなかったが(19年に繰り上げ当選)、岸田政権誕生を追い風にしたいところ。陣営は「(細野サイドが)自民入りと勝手に言っているだけ」と鼻息を荒くする。

 一方で、選対関係者が「もはや細野党」とこぼすほど、細野氏の根強い人気を危惧。実際に、細野氏の出陣式の1時間半後に同じ三嶋大社前で行われた吉川氏の街頭演説に集まった聴衆の数は約半分に減っていた。

 「負けたら政界引退」と宣言し背水の陣で挑む細野氏に関し、甘利明幹事長(72)は「勝ち上がった時に地元県連と本人と相談して、何か考える余地はある」と細野氏入党に含みを持たせている。細野氏優勢の見方が強いが、小選挙区で敗れても比例復活の可能性が残る吉川氏。2人当選の場合、次の衆院選で公認を巡る激しい派閥間抗争が展開されるのは必至だ。

 《立民・小野氏支援者 細野氏「都合良すぎ」》立憲民主党は新人の小野範和氏(48)を擁立。銀行員としての職務経験があり、「資本主義の真ん中で格差拡大を見て、疑問や限界を感じてきた」と訴えた。小野陣営は「政治を変えるために、自民入りを目指す細野氏が正解なのか、有権者に改めて考えてほしい」と与党政権への懐疑の受け皿としての立場を主張。野党共闘の支援者からは、細野氏に対して「言動の都合が良すぎる」「これまで支持してきたのに裏切られた」と怒りの声も上がっている。

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