自民“勝手解散”、投開票までわずか17日…戦後最短決戦へ 絶叫の万歳三唱にネットでは疑問の声

[ 2021年10月15日 05:30 ]

衆院が解散され、万歳三唱する岸田首相(右上)ら
Photo By 共同

 衆院は14日午後の本会議で解散された。政府はその後の臨時閣議で衆院選日程を「19日公示、31日投開票」と決定。首相就任から10日後の衆院解散と、解散から17日後の投開票はいずれも戦後最短。コロナ下で初の大型国政選挙でもあり、関係各所は準備に追われている。この日、保守分裂を避けて自民党の重鎮、河村建夫元官房長官(78)が山口3区への立候補を見送る意向を固めた。

 「バンザーイ!バンザーイ!バンザーイ!」

 大島理森議長が本会議で解散詔書を読み上げると、マスク姿の与党議員が一斉に慣例の万歳三唱。これまでの解散時と変わらぬ光景。コロナ下とは思えない絶叫ぶりに、インターネット上には「我々はコンサート、スポーツ観戦は声出しNGなのに」など批判と疑問の声があふれた。

 議場を後に、それぞれの選挙区へ急ぐ面々。事実上、選挙戦の火ぶたは切られた。

 当初は任期満了後の11月の総選挙になると予想されていたが、岸田文雄首相は野党が要求する国会論戦を3日間で終え、解散から投開票まで17日間という戦後最短の決戦へと突入。首相が仕掛けた“奇襲”に、各立候補予定者の選挙事務所や、選挙戦関連用品を扱う業者は振り回された。

 ポスターやチラシを製作する大槻デザイニング(東京都江東区)はフル回転。短期間に依頼が次々と舞い込み、デザイナーは休日返上でパソコンに向かっている。代表取締役の山田晃嗣さんは「1週間早くなって、何時間何分を争う綱渡り状態。ファーストの会が設立されたり、相手が誰になるのかギリギリまで分からない状態の候補が多いよう。若さをアピールしようとしても、対立候補の方がもっと若いことも考えられる。今回の選挙は初動が遅いです」と苦労を語る。「コロナで、直接手渡す名刺などの発注は少ないと感じる」とも明かした。

 感染対策グッズも引く手あまただ。選挙用品の販売サイト「選挙グッズドットコム」を手掛ける「アスペック」(徳島市)は電話が鳴りやまない。売れ筋は定番のたすきや看板だというが、スローガンを印字できる不織布マスクを数十枚単位で注文する陣営も多く、対応に追われている。備品レンタル会社には、選挙事務所の換気対策用のサーキュレーターや仕切り板の注文が大量に寄せられている。都内のレンタル会社によると「選挙事務所だけでなく、投票所からも扇風機やサーキュレーターの引き合いが多い」という。

 立候補予定者の事務所も大わらわだ。ポスター、チラシ、たすきなどを大急ぎで準備。都内に選挙事務所を構える野党系立候補予定者のスタッフは「もう少し時間があると良かった。コロナ対策で、大人数での作業も難しい。任期満了に向け準備をしていた現職に比べ、新人には苦しい」とこぼした。

 解散は首相の専権事項だが、1週間の差は大きい。候補者だけではない。関連業者にとっても公示日まで“負けられない決戦”が続く。

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