ワクチンパスポートで県境越えOK 10月に試験的導入、11月にも本格運用か

[ 2021年9月9日 05:30 ]

 政府は、新型コロナウイルスのワクチンを接種済みなら、感染拡大が進行中の地域でも県境を越えた移動を可能とするなど行動制限の緩和案をまとめたことが8日、分かった。9日の新型コロナ対策本部で方針を決定する見通しだ。

 西村康稔経済再生担当相は8日、政府の新型コロナ感染症対策分科会で、接種証明の考え方を政府として取りまとめる方向で調整中だと明かし「社会経済活動の開始へ、具体的な議論を進めていく必要がある」と述べた。

 緩和方針は、ワクチン接種が進んだ11月ごろをめどに本格導入する方向。10月にも一部で試験的に導入する可能性がある。

 政府は現在、緊急事態宣言の対象地域などで県をまたぐ旅行や出張の自粛を求めてきたが、ワクチンを2回接種した人や、陰性証明を提示した人は対象外とする。同様の条件で5000人を上限とする大規模イベントの人数制限も緩和する。

 飲食店は、一定の感染対策を施した認証店であることを条件に酒類の提供を認める。ワクチン接種や陰性証明があれば「4人まで」など会食の人数制限も緩和を検討している。

 これらの緩和は、飲食店や旅行産業など経済界からも要望が上がっていた。政府はワクチン接種と陰性証明を組み合わせれば、他人に感染させるリスクが減ると判断した。

 ただ変異株の流行などで感染が急拡大し、医療提供体制のひっ迫が懸念される場合は再び行動制限を強める。

 「ワクチンパスポート」には、コロナ前の日常を取り戻す切り札との期待もかかるが、国民の“緩み”や感染の再拡大を誘発しないかも懸念される。

 政府はワクチンパスポートを巡る方針を9日に打ち出すと同時に、21都道府県に12日までの期限で発令中の緊急事態宣言の延長を決定する方針を固めた。菅義偉首相は8日、関係閣僚と協議し、対象地域や延長幅を巡り、意見を交わした。東京を含む首都圏4都県を対象とする方向で調整し、近畿や中部の大都市部も延長を視野に入れている。

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