接種完了後に陽性 ブレークスルー感染 ワクチン先進国で拡大中

[ 2021年8月10日 05:30 ]

(小池都知事「早く」/呼びかけも逆効果/予約取れねえよ[いかり]/) 東京五輪は日本勢のメダルラッシュもあって盛り上がりの中で閉幕したが、大会期間中に都では新型コロナウイルスの新規感染者が1日5000人台に突入するなど、感染拡大は深刻さを増している。9日には2884人の感染者を確認。1週間ぶりに3000人を割り込んだが、新規感染者数が低くなる月曜日では最多を更新した。

 政府が感染拡大防止の切り札とするワクチンの接種完了の割合は、65歳以上に限れば81・2%(8日時点)と高いが、国民全体では32・7%にとどまっている。7月以降は供給の停滞が鮮明となり、予約が取れない状態が続く。小池百合子都知事は「ワクチンを早く打っていただきたい」と呼びかけているがSNSでは「打ちたくても打てないのに何を言ってるんだ」と不満が噴出しているのが現状だ。

 そんな中、世界では接種完了後に陽性となる「ブレークスルー感染」が、ワクチン先進国で拡大中だ。人口の6割以上が2回の接種を終えたシンガポールでは、保健省が7月22日、過去28日間の感染者1096人のうち44%が2回接種済みだったと発表。人口の半数が接種を終えた米国では、米疾病対策センター(CDC)によると東部マサチューセッツ州で集団感染者469人のうち74%が接種完了者だった。米国全体でも感染は再拡大し、6日の新規感染者は約12万5000人に上っている。

 ワクチンを接種すればひとまず安心との認識は「水ぼうそう並み」と言われるほど感染力の強いデルタ株の広がりで一変。専門家はワクチン一辺倒の感染対策に懸念を示し、やはり接種完了者に感染が広がるイスラエルでは「ブースター」と呼ばれる3回目の接種に踏み切った。英国やドイツも導入の構えだ。

 国内では、南米ペルー由来の変異株「ラムダ株」が初確認されたことが6日に分かった。厚生労働省によると、羽田空港に先月20日に到着した30代女性から検出。ペルー滞在歴があったという。ラムダ株には「中和抗体を弱める特性があり、ワクチンの効きが悪い恐れがある」との指摘もある。五輪熱狂の陰で、新たな変異株が上陸。政府にはワクチン供給体制の改善など早急な対策が求められる。

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