コロナ感染 東京、最多3177人 首都圏3県も更新 危機感薄い菅首相 小池都知事も淡泊

[ 2021年7月29日 05:30 ]

 東京都は28日夕、新型コロナウイルスの新たな感染者について、初めての3000人超えとなる3177人が報告されたと発表した。27日の2848人を上回り、2日連続で過去最多を更新した。一方、神奈川県は1051人で初の1000人台。埼玉県870人、千葉県577人と首都圏3県全てで過去最多を更新するなどし、国内全体では9583人。初めて9000人を超えた。これまでの最多は1月8日の7958人。東京五輪や夏休みで人の動きが活発になり、さらなる感染拡大が懸念される。

 東京都の直近7日間を平均した1日当たりの新規感染者数は1954・7人に上昇し、1月11日時点の1861・1人を上回り過去最高となった。前週比は153・0%。年代別内訳では20代が1000人超えの1078人で最多。小池百合子知事はこの日午前、記者団に「若い方の行動パターンが鍵を握っている」と述べた。

 感染者激増の大きな要因は、感染力の強いインド由来のデルタ株の拡大。一方、今月12日からの4回目の緊急事態宣言は発令から2週間が経過したが、繁華街の人出はやや減少した程度で宣言の効果は限定的。しかし、菅義偉首相は27日、記者団に「おかげさまで人出は減少」と言及し、危機意識の希薄さを露呈。28日の衆院内閣委員会の閉会中審査でやり玉に挙げられた。

 立憲民主党の柚木道義氏が首相発言に関連し「医療逼迫(ひっぱく)を防ぐ発信が重要ではないか」と質問。政府の感染症対策分科会の尾身茂会長は東京都の現状に関し「医療の逼迫が既に起き始めているというのが我々の認識だ」とし、政府に求められる対応について「人々にしっかりと危機感を共有してもらえるメッセージと、感染状況にふさわしい効果的な対策を打つことだ」と指摘した。

 しかし、これらは菅政権にとってハードルが高い注文。首相は発信力の弱さが指摘されており、加えて各社世論調査で内閣支持率が軒並み過去最低。首相のメッセージに国民が耳を傾けるか疑問だ。また、西村康稔経済再生担当相による酒類提供制限を巡る“脅し発言”で国民から猛反発を食らっており、政府内からは実効性のある新たな対策を講じづらいとの声も漏れる。

 五輪でのメダルラッシュとは対照的に漂う手詰まり感。首相は官邸を出る際、記者団から対応を問われたが無言でスルー。一方、情報発信が期待される小池氏。五輪期間中の対策呼び掛けに対する批判を恐れてか、最近は淡泊さが目立つ。この日は感染者数の発表直前に退庁した。

 《3県緊急事態宣言 政府が発令を検討》政府は28日、埼玉、千葉、神奈川の首都圏3県に対して新型コロナウイルス緊急事態宣言を発令する検討に入った。早ければ30日の政府対策本部で決定する見通し。首都圏3県の知事は29日に協議し、合意が得られれば同日中にも政府に宣言発令を要請する方針だ。千葉県の熊谷俊人知事は「これから一気に(感染者は)増加していく。これは始まりにすぎない」と報道陣に強調した。神奈川県の黒岩祐治知事は「第3波を超える激増状態で、医療崩壊直前まで来ている」と危機感を示した。

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