小池都知事 嫌いな菅首相にコバンザメ作戦 5者協議冒頭で五輪「無観客」提言

[ 2021年6月22日 05:30 ]

5者協議終了後に都庁で取材に応じた小池百合子都知事
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 東京都の小池百合子知事は21日、東京五輪の観客数上限を会場の定員50%以内で最大1万人とすることを正式に決定した5者協議の冒頭発言で、新型コロナウイルスの感染状況次第では「無観客」を検討するべきだとの考えを表明した。

 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長、国際パラリンピック委員会(IPC)のパーソンズ会長、大会組織委員会の橋本聖子会長、丸川珠代五輪相の順番で発言があり小池氏は最後。バッハ氏から指名を受け百合子スマイルを浮かべた小池氏は「都民の命、健康を守る立場」から「感染状況や医療状況に急激な変化がある場合には、無観客も含め対応を検討する必要がある」と指摘。橋本、丸川両氏から無観客への言及はなかった。

 一方、5者協議に先立ち、菅義偉首相はワクチンの職場接種状況を視察した港区内で、緊急事態宣言が再度発令された場合について「安全、安心のために無観客も辞さない」と明言。首相と小池氏の連携プレーを見ているようで、5者協議では、宣言などが発令された場合は無観客も含め、政府の措置内容を踏まえた対応を基本とすることが確認された。

 国民の関心が高い無観客開催を巡っては、小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が都議選公約に明記。政府の感染症対策分科会の尾身茂会長ら専門家有志は「望ましい」とした提言をまとめており、開催都市の首長である小池氏には18日の記者会見で複数の質問が飛んだ。しかし、自身の見解は封印していた。

 都議選告示が25日に迫る中、世論の空気を読むことを得意とする小池氏らしからぬ対応。スポンサーの問題も絡み、突出して無観客の可能性に触れれば批判にさらされかねないシビアな問題で矢面に立ちたくないとのスタンスがうかがえた。

 小池氏は翌19日、犬猿の仲である首相を公邸に訪ね1時間も会談。永田町では「5者協議を控え、無観客への言及の段取りなど、すり合わせを行ったのでは」と指摘する声も出ている。実際、首相発言を受けたかのような小池発言で、忌み嫌う相手に張り付いたコバンザメ作戦のようにも映る。5者協議の場で真っ先に無観客を提言しておいたと言える爪痕をキッチリと残したことだけは確かだ。

 《開会式2万人は既定路線?》5者協議終了後に都庁で報道陣の取材に応じた小池氏。国立競技場で行われる開会式について、組織委などが一般観客にIOCなど大会関係者を合わせた全体の入場者数を2万人程度とする方向で調整、5者協議の場で認められる方向とされていたが「今日はその件については一切やりとりはございません」と説明。開会式での「別枠」導入はもはや既定路線になっているようだ。

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